歌劇《アレッサンドロ》(1726年)
すばらしい。
ジョルジュ・ペトルー指揮、オルケストル・アルモニア・アテネ(2013年)
とりわけ冒頭部分の攻城戦(ペルシャの高位貴族であるオクシュアルテス(←ロクサーネの父)が篭もったソグドの砦をアレクサンドロス大王が攻めた)がすばらしい。
以前の記事で「意図的に削除されている」と書いた「壁の崩壊」の後半部分もバッチリです。(【7:18】の部分から)。音楽がこの部分だけとても緊張している。なによりこの映像は脇役が全員美形です。主役はなよなよしいけどな。(現代のヘンデル作品上映の宿命です)。アレクサンドロス大王が英雄っぽいのは最初だけで、あとはずっとうじうじした男です。主役が史上最悪の惰弱なのに、現れる音楽がことごとく「かっこよさ」を追求しているのがこの時期のヘンデルの特徴です。
学生の頃は「画質なんてどうでもいいよ観れれば」と思っていたわたくしですけど(若い頃録った8mmビデオコレクションは(もう観られないけど)今でも大切に取ってあります)、今じゃもう何でも「ブルーレイで欲しい」だ。何もかもブルーレイにしてほしい。当然すでにYouTubeの画質などには満足など到底できませんけど、「いまげんざいYouTubeで全曲を見られるヘンデルのオペラのリスト」を作っておこうと思います。
ヘンデルのオペラは42作品あるのですけど、わたくしの中でのトップ5を挙げるとしたら、《アグリッピーナ》(1709年)、《テーセオ》(1713年)、《エジプトのジュリオ・チェザーレ》(1724年)、《ロンゴバルドの女王ロデリンダ》(1725年)、《アレッサンドロ》(1726年)、《アリオダンテ》(1735年)です。5人いるのに四天王。6人いるのに五大老。
歌劇《リナルド》(1711年)
リナルドはヘンデルにとっては畢竟を目指した大作でした。装置が凄かったのがリナルドですが、とりわけ凄かったのが馬でした。
歌劇《アルチーナ》(1735年)
この動画はエロい。
アルチーナは「ヘンデルのオペラの中で随一音楽構成が充実している作品」と言われるのですが、この動画のせいで(わたくしも何種類もDVDを所持したのですけど)、他の動画は「えろくないやん」と評価を下げるきっかけとなっとしまったのでした。