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Channel: オセンタルカの太陽帝国
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浜名湖の写真を撮る①。伊目半島~伊奈半島。

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せっかく新しいカメラを買ったので、たくさん写真を撮って楽しみたいと思いました。
(いつもそう思うのは買った直後の最初のうちだけなんですが)

私は浜名湖が大好きなので、浜名湖の写真は精力的に撮っとくべきですよね。
なので、今日は自転車を引っ張り出して、家からすぐの伊目の集落に出発。

1年半前、私が突如浜北から気賀へ引っ越した理由は、伊目の海岸の景色が大好きだったからですよ。
伊目は私の通勤時の途中にあり、今でも毎日通勤で心癒やされています。


メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。

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ヒラリー・ハーンは美しい。
聞いたところに寄ると彼女はキプチャク・ハーン家の末裔だそうです(嘘)。

また50男の思い出話を許して欲しいんですけど、私は、自分が「クラシック音楽好き」になった瞬間をよく覚えている。
小学5年生だった冬の夕暮れだった。その頃はピンクレディーとか中森明菜とか小泉今日子とかが全盛の頃で、私も年相応にみんなと一緒にそれらに浮かれていたんですけど、たまたま家に父が揃えていた20枚組のLPの小学館のクラシック名曲選というのがあって、それをたまたま勝手にかけたところ(※自主的に、というところがポイント)、なんとなく心にピン!と来てしまった。「あ、これって、とてもいいんちゃうかな」と思ってしまった。その曲がメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調だったのです。
その年のクリスマス、美人なおばさんがケルテス指揮のモーツァルトの交響曲第40番&35番のLPをプレゼントしてくれた。
中学生の頃にモーツァルト没後200年祭という大イベントがあって、それをきっかけとして私は急激にモーツァルトに没入していくことになるんですけど、要は覚えている限り私のクラシック初めはモーツァルトではなくてメンデルスゾーンだったってことです。その後、モーツァルトやバッハとは縁遠くなってしまいましたが、今でもメンデルスゾーン・ヘンデル・シューベルトが親しいひとたち三大選です。

サイマキの王。

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奥浜名湖のつぶて島。(2014年8月5日)
撮ったのは前のカメラ(F770EXR)でです。



車の中で聴くための音楽について。
7月の終わりに事故をして車が長い間失われる前、私は2本車のための音楽ライブラリを作ってありました。
一本目については記事にしましたけど、2本目については書くのをサボってましたね。)

9月にようやく車が長期入院から戻ってきて、「さていろいろと出かけよう」と思ったわけですが、それにしては金が無い。時間はあるのに金が無い。たぶん再就職したての頃より私は困窮してると思います。そもそも「残業しまくりで給料が良い」よりも「金なんて少なくても残業の無い会社にしよう」と思って長い失職を経て転職したわけですから、これは本望なはずなのですが、大体月々5万ほどの減収になったのに対して、「生活レベルを落とす」ってのはなかなかに出来ないものなんですね。ちょっと工夫をしなきゃ。(麦酒→焼酎には見事転換できたんですけどね)
おまけに、「残業が無い」とホルホルしていたら、10月になって「宿直」という業務も普通に入るようになってきました。(※これは自分で望んでしてもらいました。自分は夜型人間ですから夜勤って大好きなんですよね。決して「働きたくは無い」んですが働くのは好きなんですから矛盾してますね)
そしたらこの会社、やたらと宿直のサイクルが短くて、今や3日に1度は宿直ですよ。(前の会社は8日に1回ぐらいだったのに)

なおさら憂さ晴らしにドライブをしたくてたまらないのですけど、音楽ライブラリが16GBに2本じゃ、全然足りないと思うようになってきました。
なので新たに、2本のライブラリを作りましたよ。
その記録。


まず、7月に作った2本目の16GBメモリ。
タイトルは「中国の不思議な役人」。

 (1)~(3)ヘンデル 歌劇『アリオダンテ』。
     マルク・ミンコフスキ指揮、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル。
     騎士アリオダンテ・・・アンナ・ゾフィー・フォン・オッター
     ジネヴラ姫・・・リン・ドーソン【アルヒーフ】
 (4)シベリウス クッレルヴォ交響曲
     パーヴォ・ベルグルンド指揮、ヘルシンキ・フィル【EMI】
 (5)シベリウス 交響詩『故国』、交響詩『火の起源』。
     パーヴォ・ベルグルンド指揮、ヘルシンキフィル【EMI】
 (6)カール・オルフ カンタータ『カトゥーリ・カルミナ』
     オイゲン・ヨッフム指揮、ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
     アーリーン・オジェー、ヴィエスワフ・オフマン【グラモフォン】
 (7)プーランク 2台のピアノのための協奏曲、田園のコンセール
     フランシス・プーランク(ピアノ)、ジャック・フェヴリエ(ピアノ)
     エメ・ヴァン・ド・ヴィール(クラヴサン)
     ジョルジュ・プレートル指揮、パリ音楽院管【EMI】
 (8)リスト ピアノ協奏曲1番&2番
     スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)、キリル・コンドラシン指揮【BBC】
 (9)ハイドン 交響曲第31番『ホルン信号』、第59番『火事』、第73番『狩り』
     ニコラウス・アーノンクール、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
     【ドイツ・ハルモニア・ムンディ】
 (10)プロコフィエフ ヴァイオリンソナタ第1番&2番、5つのメロディ
     ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
     【グラモフォン】
 (11)~(13)ブラームス&シューマン 弦楽四重奏曲全集
     イタリア四重奏団【フィリップス】
 (14)ヘンデル 聖チェチーリアの祝日のための頌歌
     マルク・ミンコフスキ指揮、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル
     【ナイーヴ・ヴォワ・バロック】
 (15)パーセル 聖チェチーリアの祝日のための頌歌『讃えよ、輝かしいセシリアよ』
     ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
     モンテヴェルディ合唱団【エラート】
 (16)(17)ヴィヴァルディ オーボエとヴァイオリンのための協奏曲集作品7
     (ヴィヴァルディ・マスターワークス11、12)
     イ・ムジチ合奏団【ロンドン】
 (18)サン=サーンス 交響曲第3番『オルガン付き』、動物の謝肉祭、死の舞踏
     シャルル・デュトワ指揮、モントリオール響、フィルハーモニア管
     パスカル・ロジェ(ピアノ)、クリスティーナ・オルティス(オルガン)
     【ロンドン】
 (19)メンデルスゾーン 交響曲第3番『スコットランド』、第1番
     (メンデルスゾーン・ポートレート1)
     ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮、ニュー・フィルハーモニア管
     【ブリリアント・クラシック】
 (20)ベルリオーズ 幻想交響曲、カンタータ『クレオパトラの死』
     ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、ウィーン・フィル【フィリップス】
 (21)パガニーニ ヴァイオリン協奏曲1番、2番
     マッシモ・クァルタ(ヴァイオリン、指揮)、
     ジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ劇場管弦楽団【ダイナミック】
 (22)(23)ハイドン オラトリオ『天地創造』
     ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ウィーン・フィル
     天使・・・グンドゥラ・ヤノヴィッツ
     フリッツ・ヴンダーリヒ、ヘルマン・プライ【グラモフォン】
 (24)アルテュール・グリュミオー ヴァイオリン・リサイタル
     タルティーニ『悪魔のトリル』、コレッリ『ラ・フォリア』
     ヴィターリ『シャコンヌ』、ヴェラチーニ イ長調のソナタ
     パガニーニ《こんなに胸騒ぎが》による序奏と変奏曲
     パガニーニ 魔女たちの踊り【フィリップス】
 (25)ディヴィッド・マンロウの芸術9『モンテヴェルディの周辺』
     マイネリオ『5つの舞曲』、グアミ『8声のカンタータ』
     ラッピ『ラ・ネグローナ』、ブリオーリ『12声のカンツォーナ』
     ボルタ『心をば神に捧げん』、フサッティ『よき牧者は蘇り給えり』
     ドナーティ『主よ、われ汝に望みをかけぬ』
     ディンティア『二本のオリーヴの木が』、グランディ『おお汝らみな』
     グランディ『おお、至福なるベネディクトゥス』

・・・われながらかなり良い選曲だと思うのですけど、この16GBメモリの再生で一番辟易したのは、なぜか『故国』が狙い撃ちされているように頻繁に再生される事でした。こんなに曲がたくさん入っているのになんでこの曲ばかり・・・ シベリウスはそんなに嫌いってわけでもないんですけどさあ、この曲は嫌いになってしまいました。そういえば、前のライブラリでも『エニグマ変奏曲』(←そんなに好きでも無い曲)が盛んに演奏された(ような気がする)。なにかそういう機能でもあるのか。
「人は、完全に無作為になされていることでも、無意識に心にひっかかった些事を根拠に、作為がなされていると主張する事がままある」とよく言われますけど、『故国』の頻繁さは決して気のせいじゃなかったと思うんですけどなあ。

というわけで、早々にこの16GBにも飽きてしまって、次に作ったのが以下。

3つめのライブラリ。
タイトルは「西洋の青い目をしたお地蔵さま」。

 (1)(2)ヘンデル 歌劇『テーセオ』
     マルク・ミンコフスキ指揮、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル
     テセウス・・・エイリアン・ジェームズ 魔女メディア・・・デラ・ジョーンズ
     【エラート】
 (3)トゥルー ヘンデル・カンタータ全集2
     HMV173『恋する魂は』、HMV144『おお、輝き澄んだ瞳』
     HMV104『私の美しい恋人の』、HMV84『甘く喜ばしいそよ風よ』
     HMV170『炎の間をお前は戯れに飛び交う』
      ステファニー・トゥルー(ソプラノ)
      マルコ・ヴィターレ指揮、コントラスト・アルモニコ
     【ブリリアント・クラシック】
 (4)シューベルト ピアノソナタ第19番、第20番
      内田光子【デッカ】
 (5)ブラームス 2台のピアノのための作品集
     ハイドンの主題による変奏曲、2台のピアノのためのソナタ、ワルツ集
      マルタ・アルゲリッチ、アレクサンドル・ラビノヴィチ【テルデック】
 (6)シューマン&サン=サーンス チェロ協奏曲
      ジャクリーヌ・デュ・プレ
      ダニエル・バレンボイム指揮、ニュー・フィルハーモニア管【EMI】
 (7)ベルリオーズ 荘厳ミサ曲
      ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
      オルケストル・レボリュショネール・エ・ロマンティーク【フィリップス】
 (8)ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第14番
      アルバンベルク四重奏団
 (9)ブラームス チェロソナタ第1番&第2番
      ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、ルドルフ・ゼルキン【グラモフォン】
 (10)(11)サン=サーンス ピアノ協奏曲全集
      パスカル・ロジェ(ピアノ)
      シャルル・デュトワ指揮、ロイヤルフィル他【ロンドン】
 (12)モーツァルト グラン・パルティータ&アイネ・クライネ・ナハトムジーク
      カール・ベーム指揮、ウィーンフィル【グラモフォン】
 (13)ハイドン 弦楽四重奏曲第77番『皇帝』、第74番『騎手』
      アルバンベルク四重奏団【テルデック】
 (14)パガニーニ 弦楽四重奏曲全集
      アマティ四重奏団【ブリリアント・クラシック】
 (15)ショスタコーヴィチ 交響曲第5番、第9番
      レナード・バーンスタイン指揮、ニューヨークフィル(ソニー)
 (16)ショスタコーヴィチ 交響曲第13番『バービ・ヤール』
      ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ指揮、ナショナル響【エラート】
 (17)アルフォンソ10世 カンティガ集『癒しの奇蹟』
      エドゥアルド・パニアグワ古楽団【ソニー】
 (18)メンデルスゾーン 劇付随音楽『アンティゴネー』
    (メンデルスゾーン・ポートレート39)
      ステファン・ゾルテス指揮、ベルリン放送交響管【ブリリアント】
 (19)ドヴォルザーク ピアノ三重奏曲第1番、第2番
      スーク・トリオ【デンオン】
 (20)ヴィヴァルディ マスターワークス26
     マンドリン協奏曲RV532、カンタータ『疑惑の影に』RV678
     リュート協奏曲RV93、カンタータ『エルヴィーラの麗しい面影から』RV680
     リコーダー協奏曲RV108、カンタータ『今行きます、愛しい瞳の君』RV682
     リコーダー協奏曲『夜』
      フィリップ・ピケット指揮、ニュー・ロンドン・コンソート【デッカ】
 (21)ヴィヴァルディ アンナ・マリアのための協奏曲集
     RV248、RV229、RV363『ポストホルン』、RV260、RV349、RV267
      イ・ムジチ合奏団【フィリップス】
 (22)デイヴィット・マンロウの芸術6『ネーデルラント学派の音楽2』
 (23)妖精の踊り ~華麗なるヴィルトゥオーゾ
     パガニーニ『パイジェッロの《うつろな心》による序奏と変奏曲』
     チャイコフスキー『メロディ』、バッツィーニ『妖精の踊り』
     ヴィエニャフスキ 華麗なるポロネーズ第1番
     パガニーニ カプリース第24番、モーゼ幻想曲
     ヴィエニャフスキ 創作主題による変奏曲
     サラサーテ『サパテアード』 ポンセ『エストレリータ』
     チャイコフスキー ワルツ=スケルツォ 
     エルンスト『シューベルトの《魔王》による大奇想曲』
       ワディム・レーピン(ヴァイオリン)【エラート】
 (24)パーセル 喜びと哀しみの歌
     チャールズ2世歓迎歌『ようこそ、全能の王より権威を授かりし方』
     メアリ2世の崩御を悼む哀歌『ああ、オレンジ公家を守る聖女よ』
     聖セシリアの祝日のためのオード『あげよ、声を上げよ』
     妖精の女王より『ああずっと、いつまでも泣かせて』
     メアリ2世の崩御を悼む哀歌『無駄だ、レスビアよ』
     トマス・ファーマーの逝去を悼む哀歌『若きシーシスの運命を嘆くが良い、山々よ森よ』
     ジェイムズ2世歓迎歌『なぜ、なにゆえにミューズたちは黙しているのか?』
       トラジコメディア【テルデック】
 (25)メンデルスゾーン・ポートレート24 ピアノ曲集
     厳格な変奏曲、3つの幻想曲またはカプリース、子供の小品(6曲)、
     スケルツォ・カプリッチョ、カプリッチョ作品5、アンダンテ・カンタービレとプレスト・アジタート
     スケルツォニ短調、常動曲
       ヴォルフラム・シュミット=レオナルディ(ピアノ)【ブリリアント】
 (26)ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第1番、第2番
       スーク・トリオ【デンオン】


4本目です
タイトルは「陽気な船幽霊」。

 (1)~(3)ヘンデル 歌劇『リナルド』
       クリストファー・ホグウッド指揮、古楽アカデミー
       騎士リナルド・・・ディヴィッド・ダニエルズ
       ゴドフロワ・ド・ブイヨンの娘アルミレーナ・・・チェチーリア・バルトリ
       邪悪な魔女アルミーダ・・・ルーバ・オルゴナソヴァ
       【デッカ】
 (4)(5)ヘンデル オラトリオ『陽気な人、沈鬱な人、中庸の人』
       ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
       【エラート】
 (6)モーツァルト セレナード第11番、第12番『夜の音楽』
       ベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブル【オルフェオ】
 (7)ベートーヴェン(リスト編曲)交響曲第5番
       グレン・グールド(ピアノ)【ソニー】
 (8)ベートーヴェン 変奏曲集
     創作主題による32の変奏曲、創作主題による6つの変奏曲
     エロイカの主題による15の変奏曲
       グレン・グールド(ピアノ)【ソニー】
 (9)ブラームス ヴァイオリンソナタ全集
       ヘンリク・シェリング、アルトゥール・ルービンシュタイン【RCA】
 (10)ディヴィッド・マンロウ ゴシック期の音楽(抜粋)
       【アルヒーフ】
 (11)ベルガンサ/イェペス/スペインの歌(中世・ルネサンスのスペイン歌曲)
       テレサ・ベルガンサ、ナルシソ・イェペス【グラモフォン】
 (12)モーツァルト ピアノ協奏曲第20番、第19番、第10番
       マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)、アレクサンドル・ラビノヴィチ指揮
       【テルデック】
 (13)モーツォルト 弦楽四重奏曲『プロシャ王』第2番、第3番
       ハーゲン四重奏団【グラモフォン】
 (14)ムソルグスキー『展覧会の絵』
    ハチャトゥリアン『仮面舞踏会』『フリーギアとスパルタクスのアダージョ』
    シベリウス『フィンランディア』
       ウラジーミル・フェドセーエフ指揮、モスクワ放送響【ビクター】
 (15)ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番、第2番、ピアノソナタ第2番
       エリザベート・レオンスカヤ(ピアノ)
       ヒュー・ウルフ指揮、セント・ポール室内管弦楽団【テルデック】
 (16)20世紀ロシアの音楽
     ストラヴィンスキー ピアノソナタ第2番
     ショスタコーヴィチ ピアノソナタ第1番、第2番
     カレトニコフ レント-ヴァリエーション
       アナトリー・ヴェデルニコフ【デンオン】
 (17)ブラームス 交響曲第2番&第3番
       ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリンフィル【グラモフォン】
 (18)ビゼー カンタータ『クローヴィスとクロティルド』、交響曲『ローマ』
       ジャン=クロード・カザドシュ指揮、国立リール管【エラート】
 (19)ウラッハ◎ロマン派 クラリネット作品集
     シューマン『おとぎ話』
     メンデルスゾーン 2つのコンツェルトシュテック
     ブラームス クラリネット三重奏曲
       レオポルド・ウラッハ【ウェストミンスター】
 (20)フランク『ヴァイオリンソナタ』『アンダンティーノ・クイエトーソ』
     『ダレイラックの「ギュリスタン」のモティーフによるピアノとヴァイオリンの
      協奏のための二重奏曲』
       オーギュスタン・デュメイ(ヴァイオリン)、ジャン=フィリップ・コラール(ピアノ)
       【EMI】
 (21)ジャクリーヌの涙 ~魅惑のチェロ小品集
     オッフェンバック『ジャクリーヌの涙』『夕べの調べ』
     ジャン・フランセ『ロンディーノ』『セレナード』『常動曲』『子守歌』
     ダーフィト・ポッパー『タランテラ』、シューベルト『蜂』
     フォーレ『夢のあとに』、パガニーニ『モーゼ幻想曲』
     ワーグナー『夕星の歌』、サラサーテ『サパテアード』
     オッフェンバック『天なる二つの魂』
       ウェルナー・トーマス=ミフネ(チェロ)【オルフェオ】
 (22)モーツァルト 交響曲『ハフナー』『リンツ』、第40番
       イシュトヴァーン・ケルテス指揮、ウィーンフィル【ロンドン】
 (23)ヴィヴァルディ 協奏曲集作品6、『カッコー』RV335
     (ヴィヴァルディ・マスターワークス10)
       アンドリュー・マンゼ(ヴァイオリン)
       クリストファー・ホグウッド指揮、古楽アカデミー【デッカ】
 (24)(25)プーランク 歌劇『カルメル会修道女の対話』
       ケント・ナガノ指揮、リヨン・オペラ座管弦楽団および合唱団
       キリストの死の苦しみのブランシュ修道女・・・カトリーヌ・デュポス
       新しいカルメル会院長リドワーヌ夫人・・・ラシェル・ヤカール
       亡くなった前修道院長ド・クロワッシー夫人・・・リタ・ゴール
       若い修道女コンスタンス・・・ブリジッド・フルニエ
       【ヴァージン】

・・・どうです、なかなかの強力な布陣ではありませんか。
(蛸の第2番がかぶってしまった)
が、経験上これだけあっても短いうちにすぐ飽きてしまうんだろうなあ。
あと4本ぐらい似たようなのが欲しいです。
私は『華麗なるヴィルトゥオーゾ』『ジャクリーヌの涙』みたいな小品集をあまり持ってなくて、以後のCD選びに難渋しそうです。

天使ですよ。

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私の勤める舘山寺の喫茶店では、玄関に家康公の初陣の甲冑が飾られているのです。
来年は家康が神となって400年の記念の年なので、うちでも期間限定でこれを飾ってるんですって。でもそもそも家康が神となったのは静岡市でだし、家康がこの甲冑を着たのは18歳での駿府あるいは三河寺部城・尾張桶狭間でなので、浜松市が関与しているべきものでもないのですけど、来年は岡崎市・浜松市・静岡市の三都市で共同して大々的にイベントをするというのです。その一環で私の勤務先にもこの甲冑が飾られているという。
勤務当初、「この会社には極度の家康好きがいるんじゃないか?」と思って密かに探したのですけど、どうもそういう人は居ないのでした。なんだこの会社。

お客さんはこの甲冑を見ると、ほぼ揃えて「家康って背が低かったのね」と言います。
確かにこの甲冑は小さいのです。調べると家康公の身長は「150~160cm」だったそうですが、これは当時の身長の相場としては「中の上」に位置するそうです。信長公や秀吉殿下は「140~150cmだった」というのに比較して言われるんですね。でも、今の目から見るとこの甲冑は小さい。この頃の全ての高貴な甲冑はオーダーメイドで、余分な重量を削ぎ落として最適化するために、完全に18歳(実年齢)の身体にフィットした形状に作られているんでしょうかね。



毎日この甲冑を眺めていて、一番気になったのが頬甲にあった変なトゲ。
なんだこれ。
ちょうど10/11に静岡出張に行ったとき、静岡駅前の静岡市美術館で「久能山東照宮展」というのがおこなわれていて、そこにこの「家康の初陣の兜」の本物が飾られているというので、見に寄りました。なるほど、ほっぺたのトゲにはこういう用途があるのか。この美術展では数多くの甲冑が飾られていていろんな実物があったので、私は心から納得できたのでした。

ただし、この「家康公の初陣の甲冑」は、実は同じ物が二つ存在しているのです。
(1).「金陀弥(きんだみ)具足」(=久能山では「金溜塗(きんためぬり)具足」と呼んでいる)と(2).「白檀塗(びゃくだんぬり)具足」です。(※どちらかが予備のために制作された)。今回の美術展では2つ並べて展示されていたのですけど、残念ながら全体の展示では無かった。(頭だけ)。でも、両方ともいろんな本で見ると、うちの喫茶店に飾ってある複製品とは頬のトゲの形状がかなり違っている気がするんですよね。ウチのはうちので現在の造形師の作った創意のものなのか。かなり高そうなんですけど。

で、仕事の愚痴なんですけど、「この会社は残業が無い。まるで天国のようだ」と浮かれていた私なのですけど、一ヶ月前に宿直シフトも入り始めたところ、宿直の日だけデフォルトで5時間の残業、宿直の次の日は公的勤務時間は6時間(-_- ・・・2日足して18時間なのですが勤務形態がいびつすぎる)ランダムで0~1時間の残業となってしまったのでした。なんだこれ。今のところ週に2回宿直です。宿直って業務自体は基本的に好きなんですけどねえ。来月の給料はどうなってしまうのだろうか。



●2014/02/01 19:46
「異国人と戦う上で気をつけなければならないこと。
異国人は血戦(=肉弾戦)に鈍いので、様々な奇術奇巧を駆使して人の気を奪う。異国人同士はその技を互知しているが、日本人はその術を見れば肝を潰して恐れ入って弱気になるだろう。日本人の持ち前である血戦も弱くなる。小西や大友などがそうだった。ただし異国人の奇術は繰(カラクリ)である。武など無い。恐れずただひたすらに切り込むべし。心得のためにその奇術を記す。
〇火矢(所々に火が燃える)〇神炎(所々に煙立つ)〇毒霧(晴天に霧起こる)〇火禽(数多の火の玉中天を飛ぶ)〇火獣(数多の火の玉地を走る)〇八面砲(八方に飛び出る鉄砲)〇水底龍王(水の底にて雷の如く鳴る)〇地雷〇リュクドシキップ(中天を鳥の如く自由自在に乗り回す船←気球軍鑑のこと)」
そのような怪物を日本に使った例はまだ聞かない。しかしながらそれらの制法は『兵衡』『武備志』または『ゲレイキスブック』等に詳しいのである。日本は閑暇のときに制作してみてその実否を試すべきである。私は清貧な人間なのでこんな怪物をいくつも試作することなどできないが。後賢を待つ」(林子平『海国兵談』)


●2014/01/31 14:34
「第三連隊長吉丸大佐の戦死を聞いて、私の腹は煮えくりかえったがどうにもならぬ。私はかつて大佐の部下であったころ、戦車単独盲進をつねづね戒められていたことを思い出す。大佐は精悍ではあるが、決して猪武者ではない。ただ対岸に悪戦苦闘を続ける小松原兵団主力に対する安岡支隊の責任を支隊長の身になって考えられた結果、人事を尽くした上の攻撃前進であった。後日このことで「歩、砲分離して戦い、損害を大ならしめた例」として非難する者もあったが、士の心もわからぬも甚だしい。だれが洒落や冗談で死地に飛び込めるものか」(『戦車と戦車戦』~日本が負けたのかノモンハン戦車戦の真相(関東軍参謀陸軍大佐・野口亀之助)~)


●2014/01/31 13:47
「駿河でたびたび火災があった。そのため君(家康)は、本多佐渡守正信に「たとえ過失であろうとも、火を出した者は必ず切腹にすると触れを出せ」と命じた。正信は承知して退出し、また翌朝登城したが何も言わなかった。君は正信に昨日の件をどうしたか尋ねた。正信は答えた。「私は家でよくよく考えてみました。必ず切腹させると言ったとしても、仮に井伊兵部が火事を出したとしましょう。彼ほどの者に切腹の命令など出せないでしょう。身分の低い者の過失は切腹で、井伊ならば罪に問われないとなれば、法度は成り行きません。昨日の時点で私もどうでしょうなと思いましたが、家に帰ってさらに良く考えて、ますますそのような命令は出すべきではない、諫止しなければならぬ、と思った次第です」と申し上げた。君は「いかにもお前の言うとおりだ」と言って感心した」(『東照宮御實紀附録』)


●2014/01/08 10:49
「ペローの功績は、細かい所以外は何も書き加えず物語の本体を変えなかったことにあります。その書法は「可能な限り単純である」という点で賞賛に値するものです。フランス語という言語は、今日の形態に沿うなら、まるで自ずと襞を作るように警句風の言い回しになったり細かく切り込んだ対話になります。(巻き毛のリケと間抜けなお姫様の会話や親指小僧の終わりがそんな感じです)。おそらくフランス語それ自体の性格によって、子供の昔話を語るという欲求を持たずに素朴にそして素直に子供の昔話を語ることほど難しいことはないのです」(『グリム童話集』序文)


●2013/12/30 09:24
「徳川期を通じて平田篤胤ほど天狗の存在を信じ、敬し、それを強調した学者は他にない。彼の信じた天狗の世界は一般人には見えない別の世界で、彼はそれを幽境とか幽世(かくりよ)とか呼んで、彼はそこに棲む天狗と通信することを念じ、媒体を通じて手紙と和歌を託したこともある。彼の信じた天狗は霊界の棲息者で、きわめて特殊な霊能を具えた人間のほかには言葉を交わすことはおろか姿を拝むこともできない神霊と見ていた。そのくせ人間界のことにはあらゆる面に通暁し、働きかけ、天狗隠し・天狗倒し・天狗笑いと跳梁し、罰を下し学問・武技まで習得しているという」(知切光歳『天狗考・上巻』)


●2013/12/26 09:12
「ヨーロッパやニュージーランドでも鰻の胃の中身を調べている。一匹の鰻の胃の中から二種類以上の餌が見つかることは非常に稀なようだ。研究者は、鰻は集団全体としてはいろいろなものを食べるオポチュニストだけれど個々の鰻は決まった種類の餌を専門的に食べるスペシャリストなのではないかと考えている。岡山でおこなった調査の結果でも、やはり二種類以上の生物が一匹の鰻の胃の中から出てくる割合は非常に低く、3%程度だった。これに対して児島湾で獲れたアナゴを調べてみると、一匹のアナゴから二種類以上の生物が出てきた割合は13%を越えていた。鰻は一番捕らえやすい種類の生物に意識を集中し、他の生物を無視することで効率よく捕食することができるのではないかと考えられている」(海部健三『わたしのウナギ研究』)


●2013/12/26 01:56
「12月19日、何にしても約束であると諦めている。この12人は誠に因念の悪いものである。萬一助かったればそれこそ今度は皆大難を通過し運勢朝日を昇る如しサヨナラ。
廿日午後6時に至り晴天風北のあらし。21日午前7時より帆を巻き上げ風南にして波低し、サウエスへ走り風の都合で沖に出したり灘へ入れたり、とにかく西へ西へと行く方針である。午後4時より風変り流した。午後1時より追手にてウェス走り営業中ならば流して●天キである。この丁子で三日も吹けば必ず山が見えるはずである。
22日午前6時まで18時間ウェスに走った。午前9時まで21時間走り22日午前9時より又も西風流し始めたイカリ二丁ほりこみ。
23日同じく流れて居る。22日萬坊という魚を突取り、色々として食い遊んでいた。午前5時萬坊目方20貫位、どう考えても西へ船を出す事出来ず東へ行ったとしたら、アメリカまで4ヶ月、しかしここで船を待つのも男らしくない。又船に出合うのもおそい。
24日朝から晩まで遊び次第流れ次第、12時萬坊一本、48時間流した。
24日午前9時から午後9時迄、25日午前9時まで72時間流れ、西に向かう事出来ずに東へ向かう事にした。
26日いよいよアメリカに向かうことに決定しイカリを上げ風を七三に受けてノーイスにカヂを向けて進み出した」(良栄丸日誌)

・・・犯人はマンボウだ!(短絡的な推理)
(※良栄丸遭難事件とは昭和元年に起きた謎の事件


●2013/12/26 01:37
「ミイラ漁船漂着のニュースが全米を沸き立たせているとき、貨物船ウェスト=アイソン号のリチャード・ヒーリィ船長がシアトルの港湾管理委員会を訪れ「この幽霊船なら太平洋上で出会ったことがある」と申し出た。それは1年前の12月23日、荒れ狂う暴風雨の中を航行していたとき、波間を一隻の木造船が木の葉のように漂っているのを発見した。船長は一目でそれが遭難船であることを見て取り、ただちに救助信号を送って荒れ狂う海のなか自船を良栄丸へ近づけ、しきりに救助を申し出たが、船の船窓あるいは甲板に立っていた10人ほどの船員は、だれひとり何の反応も示さず、まったく魂の抜けた人間の集団のようにアイソン号を眺めているばかりだったので、空しく引き上げたという。12月23日付の良栄丸の航海日誌にはこの出来事については触れられていなかった」(庄司浅水『世界の秘話』)


●2013/12/26 01:01
「マルスは言うまでもなく軍神であるから、勇ましくも恐ろしい相貌で表現されるのが本来である。13世紀頃までのマルスは、武装した猛々しい姿で馬車を駆っているのが普通であった。その傍らにはしばしば飢えた狼が描かれ、恐ろしさを強調していた。それが14世紀から特に15世紀になると、この戦さの神の表現が、何とものどかな時にはだらしない物になってしまうのである。有名なボッティチェリの「マルスとヴィーナス」では、軍神は甲冑すら脱ぎ捨てた裸の姿で眠り呆けている。そばに打ち捨てられた兜や槍は、キューピットたちのおもちゃになっている始末である。(中略)近代、例えばロダンが戦争の神を掘り出したときには、それはもはやマルスではなくてベローナだった」(高階秀爾『ルネッサンス夜話』)


●2013/12/25 18:44
「1492年。そうはいかぬ。ポルトガルを出し抜いた者がいた。信じられないことが起こった。コロンないしコロム、あるいはコロンボという男(ペトルス・マルティルによればリグリア人の通称コロヌスというクリストフォロス、他の人の伝えるところによると「全く無名の男」)がスペインの旗の下に、アフリカを回る代わりに大洋を西に向かって航海し、彼の陳述によれば「最短の道(ブレヴィッシモ・カミーノ)」を通ってインドに達したのである。彼はマルコ・ポーロの伝えたフビライ・ハーンには会わなかったが、まずチパング島にいき、それからマンギ(中華國)に上陸した。そこから数日でガンジス河に到達した、というのであった。欧州は恐懼した。不思議、不思議、こんな具合に地球は想像以上にやはり小さいのだ」(シュテファン・ツヴァイク『アメリゴ』)


●2013/12/25 16:38
「1486年。凱歌があがった。アフリカ大陸周回が達成された。バルトロメウス・ディアスがトルメンソート(嵐の)岬、則ち喜望峰を廻航した。そこからもう南へはもう向かわぬ。今度はひたすら東へ航路を取るのだ。この航路はかつて2人のユダヤ人使節(アビシニアのキリスト教の王プレスター・ヨーンが欧州へ送った使者)がポルトガル王に渡した地図に記されていたものだった。インドは目の前だ。しかしバルトロメウス・ディアスの部下たちは力が尽き果てていたので、ヴァスコ・ダ・ガマに偉業を譲ることになった。だがそれで充分だ! 何人ももはやポルトガルを超すことなどできはしない」 (シュテファン・ツヴァイク『アメリゴ』)


●2013/12/22 09:13
「1400年。インドに到達することがこの世紀の夢となった。しかし実はそれは一人の個人の夢であった。その個人とは、生涯をかけて航海を希求したポルトガル王子のエンリケ。彼自身は決して大洋を航海したことはなかったけども、世は航海者ハインリッヒと呼んでいる。彼の生涯をかけての努力は「香辛料の生い茂った土地に到達する」インドの島々、モルッカ諸島に達するという夢に向けられたのだった。オスマントルコ人は紅海をルミー(異教徒)に対し閉鎖し、有利な通商を独占企業として奪っていた。その虚を衝く方法を切り開くのは商業行為であるのと同時に、キリスト教の十字軍行為ではないだろうか」(シュテファン・ツヴァイク『アメリゴ』)


●2013/12/22 08:54
「1297年。年老いた髭面の2人の男が、どちらかの息子とおぼしき若い青年に付き添われて船でヴェニスに到着した。この3人はリアルト橋の近辺では見たことの無いような異様な服装をしていた。長くて厚い上衣は毛皮で縁取りされ、随所に奇妙な房を垂らしていた。更に奇矯なことは、彼らの風体はまさに外国人以外の何者でもないのに、彼らがポーロという名前でヴェニス人だと言い張り、真性のヴェニス方言を操ったことである。彼らは法外の物語をたくさん喋ったが、もちろん彼らの話を真面目に受け取る者は無かった。ヴェニス人は彼らの話に熱心に耳を傾け、そして大いに笑った」(シュテファン・ツヴァイク『アメリゴ』)


●2013/12/22 05:03
「西暦1300年。欧州は、視線を遮っていた神学の頭巾を脱ぎ捨てた。いつもただ瞑想するだけでは意味がない。いつもただ古い書物を巡って新しいスコラ的な解釈を議論するのも意味が無い。神は創造者である。神は人を自身の似姿にあわせて創り給うたのだから、神は人間も創造者であることをお望みである。すべての芸術・学問においてギリシャ・ローマが模範として遺されているが、おそらく我々はすぐにこの水準に到達できるであろうし、あるいはこれを凌駕することも可能かもしれない。だがしかし、この解放された精神に対して、大地はなぜかくも狭隘でありつづけるのか」(シュテファン・ツヴァイク『アメリゴ』)


●2013/12/22 04:44
「西暦1200年。一旦は奪取できた聖なる墓所も、再び失われてしまった。十字軍は失敗に終わったが、しかし空しくはなかった。欧州はこの遠征で深い感動を受けたからである。自分の力を感じ、自己の勇気を測り、そして再びこの世界にはいかに多くの新たな別のものが神の空間と故郷を持っているか、則ち異なれる天の元に別の空間・別の果実・別の織物・人間・動物・風習のあることを発見したのである。自分たちは世界の片隅でいかに窮屈に重苦しく暮らしていたか、そしてサラセン人たちはどんなに豊かに、洗練された豪奢な生活を送っているかを目にして驚愕し、恥じ入ったのであった」(シュテファン・ツヴァイク『アメリゴ』)


●2013/12/22 04:32
「西暦1100年。いや、世界は滅びなかった。神はもう一度人類を憐れみ給うた。人類は生き続けることを許された。人々は神の恩寵に対し感謝を捧げねばならない。己が感謝の念を祈りの手の如く天に向かって差し上げねばならない。こうして大教会堂・大聖堂、あの祈祷の石柱がそそり立った。人々は神への仲介者キリストに神への愛を表明せねばならない。その墓所が異教徒の無道な手に委ねられていることに、もはや堪えられようか。騎士たちよ、立て。信仰深き者たちよ、立ち上がって東へ向かえ。城を、町を、村を出でよ。国を超え、海を越えて前進せよ」(シュテファン・ツヴァイク『アメリゴ』)


●2013/12/21 17:51
「西暦1000年。世界は重く鈍い眠りに閉ざされている。眼はあまりに物憂く、五感はあまりに疲れすぎている。人の精神は長い瀕死の病の後のように麻痺し、人が世界について知っている事は何一つ無い。奇妙なことに人間は以前知っていたことを全て不思議に忘れ去ってしまっていた。読み書き計算する方法も忘れ果てた。王や皇帝でさえ、自分で羊皮紙に署名することができなくなっていた。学問は木乃伊となった神学となって枯れ果て、全地平に見通しの利かぬ濃霧が立ちこめている。城や町の城壁の中に人は潜んで、東方から幾度となく侵入してくる野蛮なものたちに対抗するしかなかった。人々は窮迫と暗黒の中に敢えて勇気をいだかずに暮らしていた」(シュテファン・ツヴァイク『アメリゴ』)

そしてみんながいなくなる。

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車用の4本目の16GB-USBの一曲に、プーランクの歌劇『カルメル派修道女の対話』を収録したら、これが(CD25枚分の音楽が収録されているのでそれらが均等に再生されるべきなのにこのオペラだけが)異様な頻度で演奏されるようになってしまったのですけど、なぜかわたくしが青年の頃からこよなく愛するこのオペラの白眉、終曲「みんなが死ぬサルヴェ・レジーナ」だけは一度も再生されないという。
運転中に「一人を除いて全員が死んでしまう」のは縁起が悪いという(車側の)配慮なのかしら。



以降は趣味の悪い私の性癖の話なのでほどほどに聞いてください。


簡単に解説すると、18世紀フランス革命の指導者にマクシミリアン・(略)・ロベスピエールという世界史上でも希有な高潔人格の革命指導者がいたんです。
彼は「フランスの石田三成」と言うべきほど人格的高邁さに満ち溢れた理性的な人物で、「宗教は麻薬である」「キリスト教徒はキリスト教徒であることそのものが罪である」と掲げて、人類啓蒙キャンペーンをおこない、1794年6月に、宗教パロディ的な「最高存在の祭典」というものを開催して、フランス人民を宗教迷信的な混迷から永遠に解き放とうとしたんです。
その過程で1794年7月に頑迷な16名の切支丹女を処刑した。その話です。
革命政府はギロチンを採用していましたから、16名の苦痛は全く無かったはずです。
(「あとにのこされた一人の苦悩が一番痛い」というのがこの話の肝です)

子供の不思議な角笛。

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去年の5月22日に行った秋葉山。


案の定、足りなくなったのでさらに2本の16GBディスクライブラリを作りました。あと何本あったら私は満足するのかしらん。


5本目のコレクション。
タイトル「首おいてけ堀」。

 (1)(2).ヘンデル 歌劇『ガリアの土地でアマディース・デ・ガウラがゴールで』
       マルク・ミンコフスキ指揮、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル
       ナタリー・シュトュッツマン、ジェニファー・スミス、エドウィン・ハーリー、他
       【エラート】
 (3)(4).ヘンデル 聖譚曲『時と悟りの勝利』
       マルク・ミンコフスキ指揮、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル
       イザベル・プーレナード、ナタリー・シュトュッツマン、ジェニファー・スミス、他
       【エラート】
 (5).内田光子 シューベルト ピアノ曲選集
       即興曲作品90&142【Decca】
 (6).ビゼー 組曲「アルルの女」「子供の遊び」「美しきパースの女」
       ハインツ・レーグナー【ドイツ・シャルプラッテン】
 (7).モーツァルト ピアノ協奏曲 第21番、第13番、第8番「リュッツオウ」
       クリスティアン・ツァハリアス(ピアノ)【EMI】
 (8)(9).パガニーニ ギター五重奏曲
      第2番ハ長調、第8番イ長調、第15番イ短調、
      第4番ニ長調、第5番ニ長調、第6番ニ短調、
       【ダイナミック】
 (10).ウォルトン 劇音楽『ヘンリー5世』
       アンドリュー・ペニー指揮、エール放送コンサート管【ナクソス】
 (11).ジョージ・セルの芸術29
      ゾルタン・コダーイ 組曲『ハーリ・ヤーノシュ』
      セルゲイ・プロコフィエフ 組曲『キージェ中尉』
      アレクサンダー・ボロディン 『韃靼人の踊り』
      ニコライ・リムスキー=コルサコフ『スペイン奇想曲』
       ジョージ・セル指揮、クリーヴランド管弦楽団【ソニー】
 (12).ヴィヴァルディ・マスターワークス23
      オーボエ協奏曲集(6曲)
       ステファン・ハマー、フランク・ド・ブリューヌ(オーボエ)
       クリストファー・ホグウッド指揮、古楽アカデミー【Decca】
 (13).ベルリオーズ『幻想交響曲』
      序曲「ローマの謝肉祭」、「海賊」、「ベアトリスとベネディクト」
       シャルル・ミュンシュ指揮、ボストン交響楽団【RCA】
 (14).レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ
      交響曲第6番ホ短調、トーマス・タリスの主題による幻想曲、揚げひばり
       アンドリュー・ディヴィス指揮、BBC交響管【テルデック】
 (15).ベートーヴェン
      ピアノ三重奏曲第5番『幽霊』、第6番変ホ長調、変奏曲変ホ長調
       スーク・トリオ【デンオン】
 (16).パーセル 劇音楽『インドの女王』
       ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
       イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、モンテヴェルディ合唱団【エラート】
 (17).ハイドン 交響曲第95番、第98番、第101番「時計」
       フランス・ブリュッヘン、18世紀オーケストラ【フィリップス】
 (18).バッハ『音楽の捧げ物』
       カール・リヒター指揮
       オーレール・ニコレ(フルート)、カール・ビュヒナー(ヴァイオリン)他
       【アルヒーフ】
 (19)(20).メシアン『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』
       ジョン・オグドン(ピアノ)【ロンドン】
 (21).ブラームス 交響曲第4番、大学祝典序曲
       ジョン・バルビローリ指揮、ウィーン・フィル【セラフィム】
 (22).ドヴォルザーク 弦楽五重奏曲第3番、ピアノ五重奏曲イ長調
       ヨゼフ・スーク(ヴィオラ)、ヤン・パネンカ(ヴァイオリン)
       スメタナ四重奏団【デンオン】


・・・いつもの調子でCDが25枚入ると思ってがんばってたら、この16GBには22枚しか入りませんでした。
でもまた最上のライブラリが出来たと自画自賛しています。
とりわけ、ミュンシュの幻想交響曲(1962年)。幻想と言ったらわたしはこれが尤もな愛聴版で、いろいろ聴き比べましたけど、結局の所これでないと満足しない。ミュンシュといったら1967年のパリ管弦楽団のEMI盤がすごく有名なのですけど、私にとっては1967年盤にはカタルシスをあんまり感じないのです。(第5楽章の鐘の響きが全然違うのです)。われながら性癖が変なのだと思います。



(6分50秒)のところと(7分25秒)の箇所がひどく好き。
2本目の16GBにゲルギエフの幻想を入れたんですけど、これが再生されるたびに不満で不満で。
同様に(気持ちが浄化されるという意味で)、ブラームスのホ短調も二十歳の頃から私が偏愛しているのはバルビローリ。







6本目のライブラリ。
タイトルは『妹の力 その他の恐怖』。

 (1)~(3).ヘンデル 歌劇『エツィオ』
       アラン・カーティス指揮、イル・コンプレッソ・バロッコ
       アン・ハルンベリ(ローマ将軍アエティウス、“最後のローマ人”)、
       カリーナ・ゴーウィン(元老院議員マクシムスの娘フラーウィア、エツィオの婚約者)
         彼女の父は、劇中ではエツィオの影の協力者ですけど、歴史ではアエティウス将軍を
         殺害したあと皇帝をも暗殺して自分が西ローマ皇帝となる(2ヶ月の在位)。
       ソニア・プリーナ(西ローマ皇帝ウァレンティニウス3世)
         とにかく“アッティラを破った英雄”エツィオをやっかんで殺したがっている人。
       ヴィト・プリアンテ(とても格好いい近衛兵隊長ヴァーノ)
       【アルヒーフ】
 (4)(5).ヴィヴァルディ・マスターワークス13、14
     ヴァイオリン協奏曲集作品8「和声と創意の試み」
       クリストファー・ホグウッド指揮、古楽アカデミー【Decca】
 (6).ヒラリー・ハーン『デビュー!』
     バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調
      無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調“シャコンヌ付き”
      無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調
        ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)【ソニー】
 (7).シューベルト ミサ曲第2番ト長調、スターバト・マーテル ヘ短調
        ヘルベルト・ケーゲル指揮、ライプツィヒ放送響、ライプツィヒ放送合
        マグダレーナ・ハヨショヴァ、エヴァーハルト・ビュヒナー
        ヘルマン・クリスティアン・ボルスター、ヴァルター・ハインツ・ベルシュタイン
        【ドイツ・シャルプラッテン】
 (8).シューマン 交響曲第3番変ホ長調「ライン」、交響曲第4番ニ短調
      序曲、スケルツォと終曲
        ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮、ドレスデン国立管【EMI】
 (9).モーツァルト ミサ曲全集6
      ミサ曲ハ長調「ミサ・ロンガ」k.262、教会ソナタ第14番ハ長調k.278
      ミサ・ブレヴィスロ長調 k.275、聖母マリアの祝日のグラドゥアーレ『聖マリア、神の母』k.273
      聖母マリアのオッフェルトリウム『創り主の魂』k.277
        ペーター・ノイマン指揮、コレギウム・カルトゥジアヌム 
        アニュス・メロン(ソプラノ)、エリザベス・グラーフ(アルト)
        オリー・プァフ(テノール)、フランツ=ジョセフ・セリーグ(バス)【EMI】
 (10).モーツァルト 交響曲全集10
      交響曲第28番ハ長調 k.200、交響曲第51番ニ長調k.121、
      交響曲ニ長調(セレナード第5番k.204による)
        クリストファー・ホグウッド指揮、アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック
        【オワゾリール】
 (11).メンデルスゾーン&シューマン、ピアノ三重奏曲第1番ニ短調
        チョン・キョン=ファ、アンドレ・プレヴィン、ポール・トルトゥリエ【EMI】
 (12).チャイコフスキー ピアノ三重奏曲イ短調「偉大な芸術家の思い出」
        ウラディーミル・アシュケナージ、イツァーク・パールマン、リン・ハレル【EMI】
 (13).アラム・ハチャトゥリアン 交響曲第1番ホ短調、第3番ハ長調
        ロリス・チェクナヴォリアン指揮、アルメニア・フィル【ASV】
 (14)(15).ハインリヒ・イグナツ・フランツ・ビーバー ロザリオのソナタ
        ムジカ・アンティクワ・ケルン【アルヒーフ】
 (16).ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」、合奏幻想曲ハ短調
        ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)
        ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、オルケストル・エ・ロマンティーク
        【アルヒーフ】
 (17).C.P.E.バッハ ソナタ&ロンド集
        ミハイル・プレトニョフ(ピアノ)【グラモフォン】
 (18).ハイフェッツ 超絶技巧名演集
      パブロ・サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」 
      カミーユ・サン=サーンス「ハバネラ」「序奏とロンド・カプリツィオーソ」
      エルンスト・ショーソン「詩曲」、ベートーヴェン「ロマンス第1番&第2番」
      ブラームス「ハンガリー舞曲第7番」、フランツ・ワックスマン「カルメン幻想曲」
        ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)【RCA】
 (19).ヤン・ユリウス・クリスティアン・シベリウス
      劇音楽「カレリア」(カレヴィ・アホ復元全曲版)、
      劇音楽「クレオマ(死)」(オリジナル版)、「悲しきワルツ」
        オスモ・ヴァンスカ指揮、ラハティ交響楽団
        ライモ・ラウッカ(バリトン)、キルシ・ティーホネン(ソプラノ)
        【BIS】
 (20).ニコロ・パガニーニ ヴァイオリンと管弦楽の作品全集3
      大協奏曲ホ短調(第6番)、協奏曲第4番ニ短調
      アダージョホ長調
        マッシモ・クァルタ(ヴァイオリン&指揮)、
        テアトロ・カルロ・フェリーチェ・ディ・ジェノヴァ管弦楽団
        【ダイナミック】
 (21).ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第13番変ロ長調、大フーガ
        アルバン・ベルク四重奏団【EMI】
 (22).プロコフィエフ「管弦楽秘曲集」
      組曲「夏の夜」(歌劇「修道院での婚約」より)
      カンタータ「彼らは七人」、祝典序曲「ヴォルガとドンの出会い」
      祝典序曲「三十年」、序曲「アメリカ」、交響組曲「1941年」
        ウラディーミル・アシュケナージ指揮
        サンクトペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団
        【エクストン】
 (23)(24).フランツ・レハール 喜歌劇『メリー・ウィドウ』
        ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮、フィルハーモニア管弦楽団&合唱団
        エリーザベト・シュワルツコップ(陽気な未亡人)
        エバーハルト・ビュヒナー(ダニロヴィッチ男爵)
        【EMI】




・・・前のコレクションと同様で、この16GBの中で私が愛聴しているのの白眉はシューマンの第4番ニ短調です。(第3番は苦手)。若い頃から私が「レコード屋に行くたびに違うバージョンをみつけたらいろいろと買うように心がけていた曲」と言ったら、ベルリオーズの幻想交響曲、メンデルスゾーンのホ短調協奏曲、タルティーニの悪魔のトリル、シューマンのこの曲、くらいだったのですが、いろいろ買ったのに関わらずシューマンの第4番で「これこそ唯一無二」と断じていたのがサヴァリッシュ。でも不惑を超えたこの齢になって、サヴァリッシュの何が凄いのか、私には言葉で説明することができません。

サヴァリッシュは何回も第4番を入れているそうだし(上の動かない動画も何年の演奏か不明。私の所持しているのは1983年の版)、1972年の方が有名みたい(私には聴き分けできない)なのですが、シューマンの交響曲第4番は古今の名盤が多くて、その中でサヴァリッシュの演奏は一般的には中盤の強いボス程度の評価をされている。いまググってみたんですけど「教科書的なキレある演奏」というのがおおまかの評価でしょうか。この曲には他にフルトヴェングラーやテンシュテットなどの快演がありますからね。
だがしかし、私にとってはサヴァリッシュは決して「教科書的」などではない。

シューマンの第4番ニ短調という曲は、ひとことで言えば「のちに精神が崩壊する人の、きざしの見える悲劇性のある曲」(ただし作曲したのは狂気に陥る遙か前)なのですが、サヴァリッシュは「雪崩が起きそうな高崖をあと一歩のところで見事に保ち支えられている唯一の人」というように感じる。
(フルトヴェングラーやアーノンクールやカラヤンやラトルは、すでに崖が崩れてしまっているか、そもそも崖は崩れない)



これがフルトヴェングラーの。
これがシューマンの第4番の規範なんでしょうけど、でも私にとってはフルトヴェングラーよりもサヴァリッシュの方が一番。それはきっと「私が最も最初に聞いたシューマンの第4番がたまたまサヴァリッシュだった」というだけの理由に過ぎないんでしょうね。でも私はサヴァリッシュにのみ「魂の高ぶり」を感じると言っても過言では無い。






たとえばこれとこれだって素晴らしいと思うんです。欠点はありません。
なのに、サヴァリッシュと対して(私は)物足りなさを感じる。その理由は絶対に言葉で説明することはできないし、ただ単に嗜好の問題だし、同じシューマン好きとそういう話をしても共感してもらえなさそうな気もするし、あくまで自分だけの感覚的な好き好みの問題。そういうのがあるから趣味の世界って楽しいと思うんですよね。ラーメンとかガンダムもそういうのをもっと楽しみたいんですよね。

ロベルタ・ピリ。

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前奏曲とソナタとエアと変奏曲(2)、HWV.434。
なんて幸せなヘンデルでしょう。

ちなみに前半部分はこちら。



前奏曲の部分がつまらないんですけど、ソナタ部分になると、なんとヘンデル成分のすばらしいことか。
ピアノを演奏しているのは、ロベルタ・ピリという女人。美人。詳細不詳。ロベルタ・ピエリ(店)とは別人ですよ。


ピリ嬢の動かない動画は、C.P.E.バッハの「スペインのラ・フォリアによる変奏曲」も良いです。



しっとりしてる。




ヘンデルじゃなくてバッハの話になっちゃいますが、私は大バッハは大嫌いだけど次男のバッハは昔から大好きなのです。中でもプレトニョフの演奏によるソナタ集が大のお気に入りで、それが先日、車用に音楽ライブラリを再編したときにプレトニョフのCDを録れたことを機にC.P.E熱が再燃。C.P.Eっていいですよね。すごく独特でありながら音がひどく澄んでいて力強くて簡潔。ヘンデルともモーツァルトとも別次元を画している。









可睡斎と徳川家康。

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天気がとても良かったので、袋井市の可睡斎に行ってきました。
とても好きなお寺なのですけど、来るのはいつぐらいぶりなのだろう。可睡斎と秋葉山は私にとって何にも変えられない聖地です。もっと頻繁に折りを見つけて来なくてはなりません。私がいま現在こんなに健康なのは、8年前に秋葉様に無心に祈ったおかげなのですから。

行ってみますと、以前には無かった標識が山門前に建っていた。
「徳川家康公深きゆかりの禅寺」ですって。
確かにゆかりは深いが、家康公が何度この寺に来たことがあるのかは定かではない。
よく見ますと、「家康公歿四百年記念」と書いてありますので、今年建てたばかりの物なようです。

今年は浜松市は一生懸命に「家康イヤー」を盛り上げようとしているのですけど、袋井市でも動きがあったのですね。嬉しいですね。
公式サイトを見ると「徳川家康公顕彰四百年記念事業」は「静岡部会」と「浜松部会」「岡崎部会」と「静岡県部会」の4部制になっていたのでした。なるほどね。



「徳川家康公ゆかりの可睡斎ひなまつり」。
「家康とひなまつりに何かまつわる逸話ってあったっけ?」と思ったのですけど、この家康公「ゆかりの」は「ひなまつり」ではなく「可睡斎」にかかる修飾語。



可睡斎は天狗の御真殿にお参りするだけでしたら拝観無料ですが(駐車場代は300円)、ひなかざりや牡丹園を見ようとすると500円かかります。























案外私のカメラ(XQ1)はこういう場所は苦手でした。



でも前回来たときの写真を見返すと、もっとひどかったので、これで良いこととする。









わたし、牡丹の花ってひどく好きかも。




キンキラキンの額の裏側には「明治十九年六月 二品熾仁親王書」と書かれています。
有栖川宮熾仁(ありすがわのみやたるひと)親王は個人的に好きな歴史人物です。
(ただし本当はこの年のこの月、熾仁親王は一品に昇叙している)
「アリス川」ってのが不思議の国っぽいですよね。その悲恋のアリスの人が征東軍を率いたんです。
15年ぐらい前に「ニセ有栖川宮事件」てありましたよね。
問題は、この額が本堂(本尊聖観音)ではなくて御真殿(秋葉山三尺坊)の前に掲げられていることで。
この寺にとって本堂と御真殿はどちらが本体なのだろう?



記憶が定かで無いのですけど、この見事なお面も以前は無かったような気がする。鼻に何本も掛かっている細い縄のわっかは「三尺坊の願いのこもった念珠」だそうでこの効験は極めて鮮やか、お値段300円だそうです。



なんと4月11日から秘伝の三尺坊像のご開帳が始まるそうで、一瞬「しまった!」と思ったのですが(またしばらく来ないだろうから)、よく考えるとわたし、これ以前に見たことありますね。


さてさて、
前回来たときに私は書きました。
徳川家康が可睡和尚と初めて会ったのはいつでどこだったのかということについてです。

「調べてみると、この逸話は相当胡散臭いですぞ。
お寺には「このお寺が窮地の家康を救った」然と書かれておりますが、家康が仙麟等膳に可睡斎を与えたのは家康の浜松移住後です。つまり、幼い家康をこの寺で救うことは不可能」

この記述は、当時、可睡斎の公式サイトにそういう説明があり、実は現在でもウィキペディアにはその記述に従った文章が残っているのですけど、だいぶ前にその説明はサイトから撤去されており、今回行ったら出世六の字穴前の看板も新しい立派なものに変わっておりました。



無難・・・。
“伝説の一つとして”武田軍に追われた少年竹千代が父広忠と共に袋井のこの穴に逃げ込んだという話はとても微笑ましいので、その記述が無くなってしまったのはとても惜しいです。「出世六文字」もなんか哲学的な説明になってしまいましたね。

で、現在のお寺の見解はどうなっているのかというと、そもそもの見解がなんとかどうとかいうものでなく、もともと御真殿の前にこういう石碑が立っているんですよね。(明治30年の建立)



写真だとさっぱりわからないでしょうけど、可睡斎の由来がみっちり書いてあります。
漢文みっちりなのでこれまでは素通りしていましたけど、今日は敢えて読んでみます。ヒマだからな。

大意
「旧記によると、家康公が幼時駿府で人質になっていたとき、増善寺に等膳がいて家康と等膳の二人は仲良くなった。等膳は石橋氏の出身でその父は五右衛門尉といい、伊勢の国・篠島に住んでいた。家康公が駿府を脱出して国に帰ろうとしたとき等膳に相談し、等膳はその父に相談した。等膳の父は自分の一族の船に商売の装いをさせて清水港に入港した。等膳は家康公を葛籠に盛り、背負って間道を駆け、船に乗せて篠島へ逃がした。家康公はやがて岡崎城に帰ることができ、壮年になって浜松城に移ったとき、等膳が妙見斎の住持として篠島にあることを聞いて、急いで彼を篠島から呼んで感謝を述べた。親しく話し合っているうち、等膳は昏昏としてしまった。公はそれを見て笑って言った。すごく遠い所から来たんだから睡くなるのは当たり前だ。眠ってもいいんだよ。こうして目の前で寝てしまったのも私を子同然に思っていてくれるからだ。無二の絆を感じる。馬を賜て寝たまま帰ってもらいたいが、篠島は遠すぎる。東久野の地に東陽軒の跡があるので、そこに寺を建てて住職となるように・・・(後略)」

・・・なんだこれ。
とにかく私が以前抱いた「可睡和尚は幼い家康をどこで助けたのか?」という疑問のうち、選択肢①.静岡で助けた ②.伊勢篠島で助けた ③.袋井で助けた の中で、①番と②番の両方が正解だったのでした。(明治30年の時点では)。要は篠島に伝わる伝説(※参考)と駿府に伝わる伝説を両方組み合わせたって事ですよね。この伝説だと等膳その人よりも等膳の父とその一族の方が功が大きく、その後石橋氏が大名か高家になってる位でも良いと思うんですけど(そんな事実はない)、明治の時点では松平広忠の事跡は篠島でもそんなに知られていなかったのか(家康の父・広忠も篠島の石橋氏に助けられたことがある)、可睡斎においてはすべてがごっちゃに混じり合ってしまって、昭和末期に「出世六の字穴において、武田軍に追われた広忠と家康が隠れて、その後出世した」というものになってしまったのですね(おそらく)
でもそもそも「少年時代の家康が駿府から逃げた」という事実は無いので、実のところ等膳和尚がどこで家康を助けたのかは結局不明なのです。家康が篠島に行ったことがあるっていうのは本当なんですかね。
「等膳の父が家康の父を掛塚で助けた故事が転化したのか?」とも思うのですけど、とすると家康本人がそんなに可睡和尚に恩と信頼を持つ意味がよく分からなくなりますし。
なお、「武田軍に追われた家康が出世六の字穴に逃げ込んだ」というのはこれとは全然別のエピソードです。おそらく家康30歳ぐらいの頃の話でしょう。
それにしても篠島って伊勢国なのですね。義良親王伝説のある日間賀島と合わせていつか行こうと企んでいるのですが。



以前は崩れかけて危険だった「出世六の字穴」も、今は整えられて中を覗けるようにライトアップされています(入れませんけど)。改めて見ますと、鎌倉の護良親王の土牢のように、地下一階がありそうな雰囲気ですね。





可睡斎側は今後も「徳川家康公ゆかり」を強調していくようです。




せっかくなので、そこから10分の久野城にも行ってみました。
東名高速道路を走っていると大きな看板が目に入るので、場所はよく知っているんですけどこれまで一度も行ったことの無かったお城です。

久野(くの)氏というのは徳川家康の遠州獲りに際して大きな役割を果たした一族で、舘山寺の大沢氏や井伊谷の井伊氏と違い、久野宗能という人は最初から全面的に家康の味方をしたので家康はとても助かった。(とはいえ久野氏の内部では親徳川派の宗能と、親今川派の叔父の宗益の間には内紛があり、宗能留守中にクーデターが起ころうとしたこともあります)。ともかく久野宗能は家康が心から信頼した数少ない遠江武士の一人。



こっちの看板がいつも東名から見える看板ですね。
城で一番高い本丸の位置に立っています。




写真じゃ全然表現できないのですけど、歩き回ってみると起伏に富んでいて、曲輪がはっきりしていて、とても面白い城です。事前に勝手にしていた予想より遙かに大きかったです。





このあたりが「主税(ちから)屋敷」のあたり。下の屋敷。

さてさて、この付近で一番の勢力と言ったら、掛川城にいる朝比奈氏や小笠山にいる小笠原氏です。
大手門も東海道のある南方向では無くて、掛川城・駿府城のある東方面についているのですが、築城当時は掛川城・駿府城は重要な味方でした。たとえば浜松城の場合、浜松城の南側に大手門が付いていて南の東海道に臨んでいるのですが、浜松城の敵(武田軍)は常に北からやってきました。浜松城の戦闘的な主要門は搦め手(玄黙門)だったと思います。久野城の仮想敵とはどちらから来るものだったのでしょう。築城当時はいざしらず、宗能の時期には北からも西からも東からも敵が来ることが考えられましたから、父と兄の死によっていきなり名家の当主となった宗能は大変だったでしょうね。

城の南側に「高見」と題された曲輪があり、太平洋方向を見張るかせるようになっていますが、高見よりも本丸の方が高いので、本丸の方が眺望が良かったはずです。そもそもこのあたりの地形は起伏に富んでいて(丘ばかりで)本丸からでも敵方の動きなんてさっぱりわからなかったでしょう。



本丸から見る東名高速道路。現在は久野城の南に「シンドラーエレベーターの塔」が立っていて、そちらの方が物見の役にふさわしかろう。(でもシンドラーエレベータは眺望塔ではありません)。久野城からは小笠山がよく見えました。反対側の可睡斎のある丘はよくわかりませんでした。



とにかく、歩いていてとても楽しいお城でした。徳川家康史っておもしろいですね。




ついでなので、掛川駅のすぐ近くにある「ジェット家」にも行ってみました。
2012年9月開店のお店ですけど、こんなに家系を愛する私がなぜかこの店にはまだ来たことが無くて、忸怩としていたのでした。
定休日が不定なのだそうですけど、蔵前家と同じく11時から22時まで通しで営業しているのがありがたいです。この日は16時ぐらいに訪問。蔵前家もこのぐらいの時間が一番好みなのです。

噂には聞いてましたけど、店主がかなり不思議な雰囲気です。最初店の人なのか全然別の人なのか戸惑ってしまったくらい。
チャーシュー麺(800円)に海苔(100円)をトッピングして注文してみました。
麺は酒井製麺、海苔も横浜の丸曽根だそうです。

見てますと、本当に丁寧にラーメンを作っています。
こんなに長く麺を揉んでいる店、初めて見ました。

そしてビックリ、ゆで上がった麺を上げるとき、それまでまったく無言だった店主が麺に語りかけ始めたのです。盛りつけるとき、チャーシューにもさかんに語りかけています。それで一気にこの店主が好きになりました。



店主はチャーシューよりも先に海苔を入れました。また、作業台には沢山のチャーシューを入れたドンブリがあるのですが、店主はわざわざ奥から新しい肉の塊を持ってきて丁寧に切り分け、切ったばかりのを私の丼に入れました。(作業台のはいつ使うの?)。そして菠薐草はトッピングしていないのにこの量。とにかく具材の存在感の大きいラーメンです。



スープを飲んでみる。
圧倒的に支配しているのが鶏油。事前にたっぷり入れていた。その奥に控える醤油味。こよなく愛する吉田家の醤油味に似ていてとても好みでしたが、吉田家と違ってそんなにしょっぱくない。とにかくまろやかさを打ち出す初期の蔵前家とは全然正反対の思想でした。



麺は柔らかめ。具材の存在感が大きく、とりわけチャーシューの食いでのありといったら。チャーシューはやや肉臭くシーチキンぽい味わいの物で、好きなタイプでした。海苔も油にとても良く合う。ただし、具材全体がとても見事すぎて、スープをすぐにぬるくしてしまったのが残念だった。ほうれん草の匂いがとても気になりました。
全体的に、最初の一口と最後の一口がとても美味しいラーメンでした。この醤油の強さはまた食べに来たい。でもその後一晩、ラーメンの油が脳にまとわりついていました。後味がずっと引く。

浜名湖花フェスタ。

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浜名湖近辺では3月1日から、浜名湖花フェスタというのが始まりました。
浜松人って他の地域の人より花が好きなんですかね?

およそ10年前、現在の浜名湖ガーデンパークで「浜名湖花博(パシフィックフローラ2004)」というのが開かれたんです。これは国際園芸博覧会で、主催は国だったと思う。かなり素晴らしいイベントだったそうで(私は花なんて興味が無いから行きませんでしたが)、花好きな私の叔母が何度も何度も行って、その素晴らしさを語っていた。(現在でも私の喫茶店を訪れるお客さん達がその思い出を語ることが多い)。その5年後、2009年には浜松フラワーパークで「浜名湖モザイカルチャー博」が開かれました。主催はまた国際的な機関で、県が後援していたと思います。私は作り物が大好きなので、かなり興奮して行った記憶があります。あれはすばらしいイベントでした。
で、去年は「浜名湖花博10周年」を記念して、「浜名湖花博2014」が開かれました。これは主催は静岡県でした。が、私は失業中だったので行きませんでした。

とにかく、こういうイベントを開くたびに浜名湖周辺では宿泊客が抜群に増えるそうなのです。私が今の勤務先の喫茶店で働き始めたのは昨年の7月(花博2014が終わった直後)でしたが、「花バブルが終わっちゃったから、また寂しくなるよ」と、皆口を揃えて言っておりました。

でも、「だったら毎年花博をやっちゃえばいいじゃん」と誰かが言ったらしくて、今年から花イベントを毎年やっちゃうことに決めちゃったそうです。
ということで始まった「浜名湖花フェスタ2015」。
主催は浜名湖観光圏整備推進協議会。舘山寺温泉観光協会・奥浜名湖観光協会・舞阪町観光協会・湖西市観光協会・新居町観光協会・三ヶ日町観光協会らの共同体です。
お客さんがいっぱい来るといいですね。

ところが、メイン会場になると思われる浜松フラワーパークと浜名湖ガーデンパーク。
フラワーパークでのイベント開始は3月21日からだというのです。フェスタは3月1日から始まっているというのに、今フラワーパークに行っても何もやってないんですって。じゃあ、どこで何をやっているのか? 舘山寺愛に溢れている仕事熱心なわたくしは、追求してみたいと思いました。ひ、ヒマだからな!

初めに行くべきは舘山寺町の大草山。
ここでは現在、「昇竜しだれ梅園」が開園しています。
ここが、浜名湖での「花戦さ」の先駆けの場所です。



通常、大草山へは「日本初の湖上ロープウェイ」で登山するのが一般的ですが、しだれ梅園へはロープウェイでは行けません。車でないと行けないです。





「昇竜しだれ梅」というのはこういう形状の梅のことです。
わたしの写真じゃよく分からないかもしれませんけど、「龍が空に昇っていく姿を模して」らせん状に幹が伸びていく。
これは、こういう形で育っていく梅の種類であるわけじゃなくて、「盆栽の要領で梅の木を育てるんですよ」とかつて奥山高原を見学しに行ったときに奥山高原の人が言っていた。浜名湖近辺ではこれを育てているのは大草山と奥山高原だけで、舘山寺のしだれ梅の花が散る頃、時間差で奥山高原のしだれ梅が見頃になり、その開花状況が舘山寺の喫茶店には随時同じ書式でファックスで送られてくるので、「大草山と奥山のしだれ梅は同じ経営者が育ててるんだろうな」と長らく思っていたところ、ついこの間、大草山のしだれ梅の佐藤さんと奥山高原のしだれ梅の佐藤さんは別人だ、と事情通の人に教えてもらった。本当かなあ。



たまに大草山を歩いていると、谷影に昇竜しだれ梅を栽培している場所が何ヶ所かあって、「植木の要領で開花状況に応じて時期で木々を植え替えてお客さんに見せているのかなぁ」と思ってたのですけど、今日詳しく見ていたら全然違うようでした。どうなっているんだろ。

浜名湖花フェスタ②

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少し日が経ってしまいましたが、3月10日のお話です。
舘山寺町の浜松フラワーパークで浜名湖花フェスタが始まるのは3月21日からだと聞いていたのですが、職場に来たフラワーパークの人に「実は梅は見頃だよ」と言われたので、見に行ってきました。ヒマだからな!





さすがに、桜地帯(ソメイヨシノ類)にはまだ何もありません。
やたらと風が強く冷たい日でした。



フラワーパークの誇る桜畑の中のチューリップ畑もまだこんな感じでした。
これがあと一月も経つとそれはそれは見事な畑になるのですから、すごいですよね。

肝心の「梅の谷」はこんな感じ。











うーん、(私の写真が)微妙。
花の写真の撮り方が分からん。
梅の花は、品種がたくさんあるんですね。(全然覚えられない)


お腹がすいたので、園内のお食事処“花の散歩道”で昼食にしました。



浜名湖新名物・牡蠣カバ丼(1300円)です。
牡蠣をカバの顔にみたてて調理する料理です。カバって意外と獰猛な動物で、ワニや巨大古代ザメを襲って殺すほどなんですって。その流す汗は血のように赤いという。

舘山寺温泉街では牡蠣カバ丼の提供は2月末に終わっていたんですけど、フラワーパークではまだ売られていました。フラワーパークの牡蠣カバ丼の風味は、舘山寺温泉で食べたのと若干違いました。タレの味がクドいのに軽くて爽やか。舘山寺温泉のお店は鰻屋が多いので、タレの作り方が違うせいかな

反ナポレオン。

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ラーメンはもうほとんど食べないのですが、たまに食べたときの記録。
未食の店ぐらいは元気なうちに巡っときたいですよね。



◎4月1日 横浜家系ラーメン家系横濱ラーメン麺匠家ラーメン横浜家系(中区幸町)


今年の1月7日にオープンした家系ですって。
三九幸店のあった場所です。とすると、もう三九は完全消滅してしまったんでしょうか?
とにかく私は家系の名の付く物が大好きなので、三太でも麺匠家でもいいから、この位置に家系っぽいのがあるのはとても有り難いことであります。このお店については事前情報が豊富で、なんでも松壱家(藤原北家良門流)の家系を引いていて(※「松壱」とは「浜松一」のことだと思われます)、浜松の名門いそのホテルグループが経営にかかわっているのだとか。これかな?(麺匠家は「豚の頭骨」をアピールしているので、それがどうなっているのか分かりませんけど)



駐車場は広いのに、なんと駐車場整理の係の人がいます。
混むときは混むんでしょうね。
豚骨醤油ラーメン(680円)のスペシャル盛り(+230円)を注文。
おお、(写真じゃ分からないかもしれませんけど)色が黄色い。



良く眺めてみますと、これはスープの表面を覆う分厚い油の色です。
この間食べたジェット家を思い起こしますけど、一口これをすすってみた感じはジェット家とは正反対な物でした。なんか、味が遠い。とてもマイルド。5口も食べると、この油がスープと混じり合ってとても心地よい味わいになってきます。私が最上とする吉田家は醤油の味とにおいでもって一口目にパンチする。初期の頃の蔵前家は豚骨のマイルドさと柔らかい醤油の混じり合いでやはり一口目が印象的な物でした。このラーメンは違いますね。中程から美味しくなりはじめる。私に惜しまれつつかなり前に無くなったとんこつ大学にやはり近いと思うのですけど、とんこつ大学もこんなに油の量は多くなかったと思いますね。



麺は堅めでとても良い感じ。チャーシューは不自然にぼろぼろ崩れ落ちるタイプの私の苦手な物でしたが、レンゲに詰めてたっぷりスープに浸して頬張ると、とてもおいしくいただけました。海苔はジェット家の物によく似ていて、スープによく溶けすぎてしまうタイプの物で、こういうのは食べ慣れてないので(蔵前家の海苔は形態維持能力が強固です)これはこれで美味しく感じました。写真じゃ見えませんけど、ちゃんとウズラの卵も入っていましたよ。海苔増量は5枚50円、うずら増量は5個100円だそうです。ネットで情報をあさると、開店当初はキャベチャがあったそうなのですが、今日はありませんでした。

卓上には調味料類がたくさん置いてあります。普段追加調味料は全く使わないわたくしですが、変な物を見つけたので振りかけてみました。



刻みタマネギですって。
説明書きに「タマネギはラーメンに入れると絶好調になります」と書いてあります。
生のタマネギはなんか珍しいな、と思ったので振りかけてみました。
すると、これが私にはとても好ましいトッピングでした。シャクシャクとして豚骨の醤油によく絡む。白ネギ・青ネギとも違う感じなんですね。凄いね。簡単なのにこんな組み合わせもまだまだあるんですね。家系の素敵なトッピング、関係者にはどんどん意欲的に考え出していっていただきたいと欲します。



調子に乗って、卓上にある物を次々と投入してみました。
おろしニンニク、刻み生姜。でも・・・ 生姜は魅惑なスープの味を台無しにしてしまいました。やっぱり調子に乗るのはダメですね。

一応、お店の推奨する各種素材の分量を掲示してあります。



厳密に言えば味の作りは全然違うんでしょうけど、とんこつ大学が帰ってきた気がして、とても嬉しい体験でした。
繰り返して言いますが、私は家系が大好きなので、選択肢が増えるのはとても嬉しいのです。どうしても豚骨醤油は何度も食べていると飽きてしまうので、東京や横浜ほど家系が溢れていたら私にとっては地獄でしょうが、実は浜松みたいな過疎は飽きっぽい私にとっては適度で良いのかもしれない。多すぎない、というのも重要なことですものね。
麺匠家は、味のインパクトをそんなに押し出さない、ややまろやかな、食べ飽きない風なものでした。私的にはとてもおいしい一杯でしたよ。また来よう。近いし!(夜1時までやっているのもありがたいですね)




関係ないですが、この日は昼に弁天島の浜菜坊で、黒鯛の塩焼き(900円)と縞アジの刺身(850円)を食べてました。やっぱり魚はウマいなあ。せっかく浜名湖のほとりに棲んでいるのに、(通風のせいで)美味しい物を食べる頻度が激減しています。自分が今いる気賀でこういうおいしいお魚のあるお店があるのかよく知らないので、調べなければと思っているのですが、黒鯛は自分で釣るのが一番早いのかしらね(まだまだ今の自分には「釣り」は手の届かない趣味ですけど)。縞アジはスーパーでも殆ど見ず(ウォットではよく見ますけどね)、高級魚といわれるのに自分にとっては味が不明な魚なので食べてみました。(浜名湖にはいない。遠州灘の魚です)。アジっぽくはない独特な歯ごたえです。さすが旨い。旨いんですけど、魚の味って文章でどう書き分けるもんでしょうかね。ラーメンの方が遙かに簡単で単純だ。弁天島・舞阪も近いのですから、できたらせっせこ出向きたいですね。

姫の祭りの歴史。

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一日目の姫様。

今日は全国でさまざまなお祭りがおこなわれている日です。
わが町・気賀の祭りは「姫様道中」です。昨年は失業中だったので、「働き始めたら土日にのんびり祭りを見に行く暇なんて作れないに違いない」と思って、勇んで一期一会の思いでこれを見物に行ったのですが、今年もなぜかこの日を会社は休みにしてくれました。大丈夫なのかな働かないで。

輝くもの天より墜ち。

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久留里城にあった新井白石の像。



◎4月30日 絶品西安飲茶とこだわりのらーめん土蔵どら(南区大柳町)


何か塩ラーメンが食べたくなったので、土蔵に行ってみました。
このお店、10年ぐらい前に何度か来たことがありますけど、3年単位で転職を繰り返している自分の身を顧みて、10年ぶりに来てもまだ変わらずお店があるというのは、なんとも凄いことだと改めておもいますね。


◎4月29日 夕陽のラーメン(西区大山町)


2月1日から荒野のラーメンは夜は「夕陽のラーメン」と名乗って少しメニューを変えて営業することになったんですって。
このお店も私の部屋から車で7分の距離にあるんですけど、個人的家庭的な事情から足を向けないことにしていた。でも、何より浜松で一番大好きなお店の筆頭ですので、とても気になっていたんです。今日は「良い肉の日」なので意を決して再訪してみました。





入り口の券売機のところで、何が荒野じゃなくなって何が夕陽になったのかじっくり眺めてから注文しようと思ったのですけど、運悪く次客が続けて入ってきてしまいましたので、それができずに、すかさず「夕陽のラーメン(800円)」と書かれたボタンを押してしまいました。ちぇっ、私の胆力足らず。
とりあえず券売機の写真は撮りましたので、席に座ってメニューの詳細をじっくり見る。おお、「夕陽のらーめん」というのは他ブログで紹介されていた「サバラーメン」のことなのね。私は青魚障害なので鯖は比較的忌避してるのですけど、まあアレルギーなんて気のもちようだからな。気にしてしてもしょうが無いし、そんなことを言っていたら鰹も鱵も食べられません。(※浜松人は日本一鰹を愛す市民だと言われる。このところ私は皮膚疾患がもの凄くなってるのですけど、それは鰹の食べ過ぎが原因していると思われます。でも鰹も鰯も鯖も私にとっては死ぬほどのアレルギーでないことは仏さまに感謝しないといけませんね)



一目見て「夕陽」とは「玉子」と「唐辛子」のことだと悟る。写真じゃ隠れちゃってますけどタマゴも忍者玉子とは違う切り方がされてまして(言うなれば夕陽切り)そこにふんだんに「情熱の赤」が振りかけられているのが夕暮れ時の表現なんだと思いました。



このお店には「土佐っこラーメン」という定番メニューがあるのです。
でも「夕陽のラーメン」においては「土佐っこ」は提供されず、代わりに「土佐中華」というのが出現している。この両者は違う物と考えるのが妥当なのでしょう。で、土佐」というのは鰹なんですけど、「夕陽のラーメン」は「鯖ラーメン」なのですから、私の食べたことのある「土佐っこ」とはかなり違う物だとは断言できる。忍者の人はここに到って魚の研究に目覚めてしまったのでしょうか。「魚」=「ウェスタン調」の結びになる経緯もよくわからんのですけど、改めて文字にすると「土佐中華」って極めて秀逸な字面ですね。(一般的な認識で「土佐」と「中国」に結びつけられる連想が全く無いからなのかしら)。私の認識では(1年前に「鯖街道」を旅したこともあって)「鯖」=「越っこ」なんですけど、そういえば2度ほど食べたことのある「飛騨中華」とは一体何だったのかとも思いました。(飛騨にも「鯖街道」はあるでしょうから、この「飛騨ラーメン」が「夕陽ラーメン」の原型なのかもしれない。)

が、「飛騨中華」は細麺だったですけど、今回の「夕陽」は太麺で中華でもない。
食べてみますと、う、うまい。なんて凄いんだ。私の未熟な舌では魚粉っぽいものを強く感じるんですけど、安易な魚粉は「一切使ってない」そうなんです。サバがんばってますな。
それ以上に唐辛子の存在がとても大きい。最初「いろどり程度」だと思った唐辛子なのですけど、最後まで程よく辛さを舌に与え続けました。改めて思います。唐辛子を入れなかったらこのラーメンは何て名前なんだ? おそらく辛さはそんなに強くない物なんでしょうけど(私は辛さに弱いので声が小さくなってしまいますが)、でも、この辛さこそがこのラーメンにとって肝となるものなのでしょうし、さらに辛さを増した「赤い夕陽のラーメン」というのも登場しているという(絶句)
一方、私は(かなり魚好きなつもりなのですけど)ラーメンにおいてはカツオもサバもよく違いを理解できない舌であることを実感したのでした。とても研究熱心なお店ですのできっと顎を活かした「肥前中華」や「出島っこ」もそのうち出ますよね。(注文した時は見落としましたけど、「(肥後)もっこすラーメン」というのが既にメニューに存在しているようです)



これこれ、この麺なんです。私がこの世の中で最も愛するラーメンの麺はこの店の太麺です。香りと歯ごたえがとても良い。改めて、「夕陽のラーメン」では小麦粉の品種まで明示され、巨大な製麺機は入り口付近に移動され、華々しく展示されていました。魚以上に小麦の事なんて全く知りませんが、そんなものまで客に提示しているのはなかなか他になく、まるで忍者の人の自由研究の発表会みたい。とても面白いお店です。

券売機にはボタンが無かったんですけど、「ワイルドバンチ」(1000円)というのが今のところの最高峰みたい。(一日限定5食ですって)。「しまったそれを食べたかった」と一瞬後悔しましたが、「チャーシュー、白菜、もやし、キャベツなどが山盛りになっています」とのことで、胃の小さな私にはおそらく厳しいしろものですわな。(ただ、「きゃべつ」にはとても惹かれます。茹でてあるのだろうな。生だといいな)。最初、「ワイルドパンチ」かと見間違えましたけど、「ワイルドバンチ」なんですって。この映画が題材なんでしょうね。「バンチ」って意味がよく分からないんですけど、そういえば若い頃に見たZガンダムで序盤の方に「30バンチ虐殺事件」というのがあって、この「30バンチ」というのを「30番地」だと思い込んでいたら、全然違ったということを思い出しました。(bunchとは「群れ」とか「同胞団」のことだそうです)

まあ、ともかく、最高においしかった。
それにしても忍者の人ってすごいですね。私が前回ここに来たのは失業していた頃と記憶してますから、1年弱ほど前なんです。でもこの方、そのときの会話(失業したこと、以前の勤務先の名前など)をばっちり覚えていた。私は別に常連でも何でもないのに、どうやってるんでしょう? 私は容姿において記憶に残らぬ風体をしているのは自信があるのにな。(それは特に私だけが特別なのではなく、他のお客さんに対してもそうなのだという)。きっと忍術なんだろうな。

(※改めて読み返したら以前の私は「飛騨中華」は「来々軒の支那そばに鰹のダシを入れたもの」と書いてました。あれ?)


◎4月28日 うまいラーメン希望軒Ⓡ(旧浜北市内野)


2013年の9月末にできた店。
もともとこの場所にはカレーの「カイナット」というお店があったんですよね。インド好きな私は何度か通っていたのですが、いつの間にかカイナットはなくなってしまってまして、跡に出来たお店が希望軒。なんだかチェーン系っぽくて私の心にも名前ぐらいしか引っかかることがなく、結局訪れることが無かったのですけど、最近になって会社の偉い人とお話をしていると、その口ぶりからなんかこのお店はうちのノーパン喫茶が経営に関わってるようなそうでもないような、微妙な言い回し。(…社内のどこにもそう明記している場所が無いのですけど)
以前に麺匠家といそのホテルの関係について書いたことがありますが、このお店と私の働く歌声喫茶も似たような関係にあるのでは無いかと憶測します。と、勝手に姉妹店と認定して来店してみました。

「希望軒」というのは播磨の国発祥の人気チェーンなんですって。西日本に店舗が多く、東日本には東京新宿店と浜北店だけだという。
スープの種類は「とんこつ」「ごま味噌」「ブラック(鶏と醤油)」「塩」の基本の4種に、期間限定の「鶏白湯」ですって。
で、「二大看板」と印してあったのが「とんこつ」と「ごま味噌」でした。

とりあえず「とんこつ」のチャーシュー増し(980円・税別)を注文してみました。



うをおおお、なんだこのチャーシュー。(メニューにある写真と風情が違う)
こういう風に丼の縁に薄いのを貼り付けるのは関西風だと思いますが、この店のこれはいちいち炙っているのかしら。丼の縁から脂がしたたり墜ちて、テープルを少しずつヌルヌルさせていきます。



表面を眺めると、もう膜が張っている。実を言うとこういうのは嫌いじゃないので、期待が高まります。
ひとくち啜ると、おお、油っこい。そしてしょっぱい。
お店の売りが「店内でスープを煮込んでる」なので安心して食べれる豚骨スープで(別によそで仕込んだスープだって全然問題があるわけじゃありませんが)、でもこのスープ、当初期待していたよりちゃんと作ってある気がする。同じ豚骨スープでも博多系ではなくて、久留米ラーメンに似ているような。(もっとも久留米ラーメンなんてほとんど食べたことが無いので、脳内にある丸星的な曖昧な思い出なのですが)。純粋な豚骨スープではなく、存意な豚骨醤油っぽい風味も強くします。
麺は低加水で口触りが強い。だがしかし、なんかしょっぱい。チャーシューは炙ってあるせいで甘く、脂っぽく、でも案外存在感は無い。



個人的な感想を言えば、バランスがとてもいびつなラーメンだと思ったのです。
チェーン系ならばもっと味を調えて万人受けするものにすべきなのを、あえてそのままにしているような感じがする。あぶらっこいものを食べたい時、もしくは塩分を身体が欲している仕事明けの時間などにこのお店に来ると良いと思いました。とはいえ私にとっては決して嫌いな味ではなく、なにより私の勤務先の姉妹店ですから、積極的に訪れて、これからこの日記で好意的に味の批評を開陳しようと決意しましたよ。(こういうのをステマと言うんですよ)

おもしろかったのは、粒ニンニク、ニラのキムチ漬けなどと一緒に、「海苔」も「ご自由にお入れください」になっていたこと。海苔入れ放題なんて初めて見た。(とはいえ限度がありますから注意しようね)。家系のスープとは違ってこのスープに海苔がどのくらい合うかはなはだ疑問ですけど。
また、「とんこつラーメン」は低加水中細麺でしたけど、「ブラック」(実質上の醤油ラーメン)は多加水な太麺なんですって。浜松においてはこれは挑戦的です。(また食べに来よう)

旧石器時代の縄文人。

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今年の元旦の舘山寺の手筒花火。
確か12/30が宿直だったんです。宿直明けで舘山寺に向かって手筒花火を眺め(家に帰った記憶が無いんですけど、まさかこの時間まで会社にいたなんてことはないですよね ←もう覚えていないが)、気分の良くなったわたくしはそのままフラワーパーク裏の庄内村の古鎮守・曾許乃御立(そこのみたち)神社に向かい、さらにそこからわれらが気賀の古鎮守・屯倉水神社に行った後(なぜか停電?だった)、気賀の新鎮守・細江神社(浜名湖の神である須佐之雄神を祀る)に寄り、さらに(わざと井伊谷宮を避けて)井伊谷の井謂神社から宗良親王がご神体の二宮神社(この神社の場合の「二宮」とは「後醍醐天皇の第2皇子」という意味です)に詣で、さらについでに宗良親王の弟君(推定第11皇子)建立の奥山方広寺まで行ったんでした。
「一晩に7社も巡ったんだから、これで今年の私の幸せは間違いないよな」とご満悦のわたくしだったのですが、やはりやりすぎはいけなかったようで八百万の神々から諸罰が下り、5月の私は残業地獄に苦しめられている。武甕鎚の神様、どこの私がこんなに働くのが好きだって言いましたかッッ(大疲労)


本当に残業三昧かつ休日出勤の連続(5月は休んでない)でへとへとなんですけど、唯一の楽しみは「音楽を聴くこと」でして、片道10分の通勤時間を充実させるために、新しく3本の16GBメモリを作りました。やっぱり楽しいね音楽を聴くのは。クラシック音楽はなんせ総量が豊富なので、20年聴き続けても聴き飽きることが無い。クラシック好きで良かったです。



7本目の16GB。
タイトル「トロウル谷(ダゴーリ・インカース)の彗星」。

 (1)~(3).ヘンデル 歌劇『クレタ島のアリアンナ』
    英雄テセウス…マリ=エレン・ネジ(メゾソプラノ)
    乙女アリアドネ…マタ・カツーリ(ソプラノ)
    ミノス王…ペトロス・マゴウラス(バス)
    ジョルジュ・ペトルー(指揮)、パトロスの管弦楽団
    【Mdg】
 (4).大バッハ インヴェンションとシンフォニア
     グレン・グールド(ピアノ)【ソニー】
 (5).大バッハ ゴールトベルク変奏曲
     グレン・グールド(ピアノ)…1981年の盤【ソニー】
 (6).ショパン ピアノソナタ第2番、
    アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ、スケルツォ第2番
     マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)【グラモフォン】
 (7).ムソルグスキー 歌曲集『死の歌と踊り』
    ショスタコーヴィチ 交響曲第14番『死者の歌』
     ネーメ・ヤルヴィ(指揮)、イェーテボリ交響楽団【グラモフォン】
 (8).レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ 『海の交響曲』
     アンドリュー・ディヴィス、BBC交響楽団【テルデック】
 (9).リリー・ラスキーヌ ハープ協奏曲集
     ヴィヴァルディ『聖ロレンツォの祝日のために』、ヘンデル 変ロ長調op.4-6
     モーツァルト『フルートとハープのための』、
     ゴセック 2つのハープと管弦楽のための協奏交響曲ニ長調
     【エラート】
 (10)~(12).パガニーニ チェントーネ(寄せ集めの)・ディ・ソナタ集(全18曲)
     ルイージ・アルベルト・ビアンキ(ヴァイオリン)、マウリツィオ・プレダ(ギター)
     【ダイナミック】
 (13).カルミナ・ブラーナ集 第3集
     フィリップ・ピケット(指揮)、ニュー・ロンドン・コンソート【オワゾリール】
 (14).モーツァルト 交響曲集9
     第30番ニ長調、セレナード第4番による交響曲ニ長調
      クリストファー・ホグウッド(指揮)、古楽アカデミー【オワゾリール】
 (15).ハイドン 弦楽四重奏曲集
      第75番ト長調、第76番ニ短調『五度』、第80番変ホ長調
        ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団【ウェストミンスター】
 (16).ベートーヴェン ラズモフスキー第1番&第2番
      ウィーン・アルバン・ベルク四重奏団【EMI】
 (17).ベートーヴェン 劇付随音楽『エグモント』
      ジョージ・セル(指揮)、クリーヴランド管弦楽団【ロンドン】
 (18).ハチャトゥリアン&ショスタコーヴィチ ヴァイオリン協奏曲
      ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)、アラム・ハチャトゥリアン(指揮)
      モスクワ放送響【メロディア】
 (19).諏訪内晶子 メロディ
     チャイコフスキー『なつかしい土地の思い出』、シマノフスキ『神話』
     ラフマニノフ 2つのサロン風小品、ヴォカリーズ、
     ヴィエニャフスキ モスクワの思い出、スケルツォ・タランテラ、
     創作主題による変奏曲 【フィリップス】
 (20)(21).ブラームス ピアノ四重奏曲全集(3曲)
     バリリ四重奏団【ウェストミンスター】
 (22).ボッケリーニ ギター四重奏曲集
     第4番『ファンダンゴ』、第7番、第9番『マドリードの帰営ラッパ』
       ナルシソ・イェペス(ギター)、メロス四重奏団【グラモフォン】
 (23).シベリウス 『白鳥姫』~管弦楽のための組曲集~
     組曲『ベルシャザールの饗宴』、組曲『白鳥姫』、組曲『歴史的情景』第1&第2番
       アリ・ラシライネン(指揮)、ノルウェー放送響【フィンランディア】
 (24)(25).オッフェンバック 軽歌劇『天国と地獄(地獄のオルフェ)』
       ナタリー・デッセイ
       マルク・ミンコフスキ(指揮)、グルノーブル室内管・リヨン歌劇管【EMI】


8本目の16GB。
タイトル『原始、座敷童は小豆洗いだった』

 (1)~(3).ヘンデル 歌劇『ゲルマニア王オットーネ』
    神聖ローマ皇帝オットー大帝…ジェイムズ・ボウマン(カウンターテノール)
    后妃テオファーヌ…クラローン・マクファーデン(ソプラノ)
    イタリアの僭主ベレンガーリオの妻ジスモンダ…ジェニファー・スミス(ソプラノ)
    僭王の息子アーデルベルト…ドミニク・ヴィス(カウンターテノール)
    ロバート・キング(指揮)、ザ・キングス・コンソート【ハイペリオン】
 (4).シューベルト ソナタ第18番『幻想』
      ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ)【デンオン】
 (5).メンデルスゾーン カンタータ『最初のヴァルプルギスの夜』
      クリストフ・フォン・ドホナーニ(指揮)、ウィーンフィル
    讃歌『聞けぞかし、わが祈りを』
    詩篇第2番『いかなれば諸々の民の立ち騒ぎ』
    詩篇第43番『神よ、我を裁きたまえ』
    6つのアンセムop.79
      スティーブン・クレオベリー(指揮)、ケンブリッジ・キングズ・カレッジ聖歌隊
      【デッカ】
 (6)(7).ベートーヴェン 序曲全集
    バレエ『プロメテウスの創造物』祝祭劇『シュテファン王』祝祭劇『アテネの廃墟』
    悲劇『エグモント』悲劇『コリオラン』『命名祝日のための序曲』
    祝祭劇『劇場の献堂式』
    レオノーレ第1番、第2番、第3番、『フィデリオ』序曲
    戦争交響曲(ウェリントンの勝利、あるいはヴィットリアの戦い)
      ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)、ベルリンフィル
      【グラモフォン】
 (8)(9).ドヴォルザーク 交響詩全集
    『水の精』『真昼の魔女』『金の紡ぎ車』『野鳩』『英雄の歌』
      ボフミル・グレゴル(指揮)、チェコ・フィル【デンオン】
 (10).ドヴォルザーク ピアノ三重奏曲第4番ホ短調『ドゥムキー(悲歌)』
     ピアノ三重奏曲第3番ヘ短調
       スーク・トリオ【デンオン】
 (11).シベリウス 交響曲全集5
     組曲『歴史的情景』から、『ラカスターヴァ(愛人)』、ロマンスハ長調
     交響曲第6番ニ短調
       サー・ジョン・バルビローリ(指揮)、ハレ響【EMI】
 (12).カルミナ・ブラーナ集 第4集
       フィリップ・ピケット(指揮)、ニュー・ロンドン・コンソート
       【オワゾリール】
 (13).カール・オルフ 歌劇『月』
       ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)、フィルハーモニア管
       【Membran Wallet】
 (14)(15).パガニーニ オペラ的なソナタ集
    「ヴァイオリンとギターのための6つのソナタ」
       ルイージ・アルベルト・ビアンキ、マウリツィオ・プラダ
       【ダイナミック】
 (16).スメタナ 連作交響詩『わが祖国』
       ラファエル・クーペリック(指揮)、ボストン響【グラモフォン】
 (17).モーツァルト 幻想曲ハ短調、ピアノソナタ第14番ハ短調、ロンドイ短調、
    幻想曲ニ短調、ピアノソナタ第15番ハ長調、アタージョロ短調
       内田光子(ピアノ)【フィリップス】
 (18).ヴィヴァルディ 協奏曲集作品11
 (19).ヴィヴァルディ 協奏曲集作品12
       クリストファー・ホグウッド、古楽アカデミー【デッカ】
 (20)(21).ルーセル 交響曲第3番&第4番
       シャルル・ミュンシュ(指揮)、コンセール・ラムルー管
    バレエ『バッカスとアリアーヌ』、バレエ『蜘蛛の饗宴』
       ジャン・マルティノン(指揮)、フランス国立放管【エラート】
 (22)(23).ブラームス「ハンガリー舞曲」&ドヴォルザーク「スラヴ舞曲」全集
       ラベッグ姉妹(ピアノ連弾)【フィリップス】
 (24)(25).マーラー 交響曲第9番
       ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)、ベルリンフィル【グラモフォン】
 (26)(27).パーセル 歌劇『アーサー王、あるいはブリテンの守護者』
       ジョン・エリオット・ガーディナー、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
       【エラート】

…いつもは25枚ぐらいなのに、この16GBに限って27本も入ったので「どうしてだろう?」と首を捻っていたら、最初のオットー大帝の3枚だけ、誤ってWAVじゃなくてWMA形式で収録してました。どうせ私の耳では細かな音の違いなんてよく分からないんですけど、とても損した気分です。(でも面倒くさいから録れ直したりはしません)
最近重宝しているのはパガニーニの諸作品ですね。仮に「オペラ的なソナタ集」と訳しましたけど、「Sonatas Opera」(全6曲)ってどういう意味なんでしょう?
パガニーニのギター曲は、「鬼のような作曲家が作った全く難しくない音楽」ということでマニアには驚きを持って迎えられるのですが、それにしても曲数が多いです。特に「Sonatas Opera」は「かわいらしさ」「愛らしさ」を追求している。



「Sonatas Opera」は見つからなかったんですけど、似たような響きの「協奏的なソナタ」(マンドリンとギターのための)があったので、参考までに。(原曲はヴァイオリンとギターのための作品です)。パガニーニは自身がギターの名手であったそうなのですけど「ヴァイオリンとギターのための」作品ではパガニーニがヴァイオリンを弾き、その恋人にギターを弾かせていました。で、この動画ではヴァイオリンのパートをギターに、ギターのパートをマンドリンに移しているんでしょうかね。
なんか「パガニーニはエロい」ことがよく分かる動画です。
(よく見たらヴァイオリンのパートがマンドリンだな)
参考までに、パガニーニの本領たる「英国国歌による変奏曲」と見比べてみてください。




9本目の16GB。
タイトル『ぬらりひょん vs うなりひょん』

(1)(2).ヘンデル 歌劇『ロドリーゴ(自分に勝つことは大いなる勝利である)』
    アラン・カーティス(指揮)、イル・コンプレッソ・バロッコ【ヴァージン】

かっこいい音楽。

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4月にヒマだった私は、銅鐸の秘密に夢中になっていろいろ本を読んでいました。銅鐸って意味が分からないから面白い。5月になると、生活のための仕事が尋常じゃなく忙しくなり銅鐸どころじゃなくなってしまったのですけど、知らない間に淡路島でとんでもなく重大な発見がなされてたんですってね。6月はまたヒマになる予定なので、浜松市の銅鐸に関する個人的な研究文を書けたらいいな、と思っております。


さてさて、寝る時間も無くなった私は通勤用の音楽をUSBメモリに録ることに勤しんでいたということは前述の通りです。一方で、寝に就くために常用していた音楽は歌枕直美氏のやさしい歌とクット・アッテルベリのすこぶるかっこいい音楽でしたよ。

特にアッテルベリ。今さらだけどすこぶる気持ちいいな。
寝ながら聴くとかっこよく眠りに就ける音楽。
この方はショスタコーヴィチと同時代の人ですけど、ショスタコーヴィチとは20年の年長の人です。スウェーデンの人で、Kurt Atterbergと書いて「クット・アッテルベリ」と読むんですって。威勢が良くかっこいいわりに「深みが無い」と悪口を言われることが多いのですが、要はメロディ性を主に重視した後期ロマン主義の生き残りなんですよね。世情に逆らって交響曲を3楽章制(たまには違うが)で書く人でした。雑多に要素をこれでもかと詰め合わせているところがドヴォルザークと同じような違うようなものを感じる。

私の所持しているのはラシライネンのcpoの格安盤ですけど、ネット上ではいろいろな演奏が聴ける。
とりわけかっこいいと思うのは、「ピアノ協奏曲変ロ短調」と「ドルの交響曲(交響曲第6番)」ですね。

ピアノ協奏曲変ロ短調。



「ドルの交響曲」(交響曲第6番)


題名の由来は「シューベルトを記念するコンテストに応募したら、入選して1まんどるもらったから」だそうだ。

「葬送交響曲」(交響曲第5番)



「小さな交響曲」(交響曲第4番)


「西海岸」(交響曲第3番)



わたくしの「かっこいい」の定義はこれです。

女にこそあれ次郎法師。

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歴史歌の歌い手・歌枕直美氏がまた浜松におみえになり、初山宝林寺と小國神社でコンサートを開くというので行ってきました。
歌枕氏は大阪の人なのですけど、なぜか浜松を気に入っておられるそうで、年に数回来てくださるのです。ただ、コンサートは土日におこなわれる事が多く、基本的に土日が激務な私は見に行くことがとても難しい。確か初めて行った龍譚寺での『宗良親王』では、頼み込んで宿直~早朝勤務にしてもらい、すごく眠たい中の感動体験だったことを覚えているなあ。
4月から晴れて早朝勤務を命ぜられたわたしは、「これで土日であろうが17時には上がれるだろうから、いつ歌枕氏が来浜しても観に行けるぞしめしめ」と思い、さらにシフトを作る担当も任されたので「やりたい放題じゃんシメシメ」と思ったのですが。
いざ歌枕氏が来ると知った5月30日はやっぱり仕事上で大きなイベントがあり、終わるまで自分一人で職場を守っていないといけないことになり(だって社員3名の小部署でその2人は20歳ぐらいの女子だもん、残せられるかいな)、全く意味がありませんでした。なんだよぶちぶち。5月はあんなに残業したというのに(休んだのも1日だけだぞ)、4月とまったく給料が変わらなかったので(あのタイムカード何の意味があるんだ。休日出勤は自分からサービスにしてあげたんだが)、かなりやさぐれているわたくしです。

会場となる初山宝林寺は、私の部屋から車で5分なのです。
こんなに近くに歌枕氏が来てくれるというのに、行けないとは何事かっ。
(実は初山宝林寺には何度か歌枕氏が来てくださっているのですが、過去の私は全て逃していました)

5/30、仕事の拘束時間は一応16:30で開演時間は17:30だったので、「どうせ18:00までは会社にいることになるんだろうな」と思い、泣く泣く初山宝林寺の公演は諦め、翌日の小國神社を予約することにしました。案の定当日、お客さんたちは予定時間を超えて16:45ぐらいまでうだうだしていたのですが、それを見て他部署から予想外に多数の人が手助けに来てくれたので(私を助けに来たのではなく、お客さんの次の予定の為だけどね)後片付けが素早く進み、17:15ぐらいに私はそわそわしてしまって、「ごめんなさい急に帰りたくなりました。後はお任せしますっ」と近くにいた人にお願いして、車に飛び乗って初山宝林寺を目指しました。(事実上の職場放棄なんだけど、いいじゃん私は5:30からずっと働いてたんだから残業代も無いのに ←根に持ってる)

初山宝林寺に付いたのは17:35ぐらいだったんですけど、受付の人はやさしく中に入れてくださいました。
運良く演奏はまだ始まっていなくて、龍譚寺の御住職がなぜかお話をしておられた。



ヴェルディ作曲『諸国民の讃歌』。

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だいぶ前に(8年ぐらい前です)「ヴェルディの“諸国民の讃歌”の中のイタリア国歌の部分が好きだ」と書いたことがあって、でも「出回っているトスカニーニのyoutubeの動画では諸国民の中のソ連だけ意図的に省略されている」と書いたのですが、がんばって探したらありましたよ、ソ連入りのが。

(※ヴェルディは1862年のロンドン万博に際して英・仏・伊の各国歌を組み合わせた『諸国民の讃歌』という曲を書きました。大戦末期にアメリカでこの曲を演奏したアルトゥーロ・トスカニーニは、「ナチス憎し」のあまり、勝手に末尾に当時のソ連国歌のインターナショナル歌「立て飢えたる者よ」と米国国歌「星条旗よ永遠なれ」を付け加えた)


インターナショナルから米に移り変わる箇所がやっぱり気持ちいいよねと感じてしまうのは、わたくしが根っからの共産主義者であるから。競争主義では人は幸せにはならないよ。共産主義とは言い換えると「進化した独裁主義」なんですけどね、私は進化したナポレオンや進化したマリア・テレジアや進化したカエサルに支配される世を見てみたい。
この動画を観ようとすると「諸国民の讃歌って30分もある曲だったっけ?」とびびってしまいます。でもそれは讃歌の前に運命の力序曲が演奏されているからで、実際に諸国民の讃歌が開始するのは【12:35】のところから。「栄光あれ(gloria!)栄光あれ(gloria!)」のあとにインターナショナル歌の開始するのは【25:22】、インターナショナル歌からメリケン歌に移り変わるのは【26:36】です。なんか政治的な意図が多分に感じられる動画ですけど、トスカニーニかっこいいですよね。テノールを歌っているのはジャン・ピアースというこれまた歴史的な歌い手ですよ。(※ブリテンと親しかったピーター・ピアーズとは別人です)

トスカニーニは1943年から1944年の間に3回この『諸国民の讃歌』を録音しているのですけど(独唱者はいずれもピアース)、この動画は1944年5月の物で、私の持ってるCDは1943年12月のものですから、あとの1回にもソ連が含まれていた可能性は高いですよね。そういう歴史的録音からわざとソ連だけ省いてしまうことに、なんというか人間というもののさもしさとを愛おしさを感じるものです。(そんなこと言ったら“ソ連”という単語を知らなかったヴェルディの曲に“インターナショナル”という概念を加えてしまうトスカニーニにもですけど)


インターナショナル(「国際的になろう」の意)とはこういうのです。

北鮮版。


日本語版。


決してロシア人が作った歌ではなくて、1871年のパリ・コミューンの蜂起のときにフランス人が作った歌詞に、17年後にベルギー人が曲を付けたんですよ。


で、それに反する地位の英国国歌とはこういうの。


私の愛するフランス国歌。(ベルリオーズによる編曲)


ベルリオーズはあまり工夫もせず国歌を繰り返しながら「オーケストラの魔術師」ぶりを発揮するのみですけど、「フランス国歌は歌詞が長い」というのを良く実感できる曲です。「マルセイユの歌」という題名は、日本で言ったら「名古屋人の歌」ぐらいの位置づけですよね。変なの。


そして真打ちの『マメーリの歌』(イタリア国歌)
とにかく気持ちよい。


「豆利さん」とはこの歌の作曲者の名前なんですって。
君が代が「奥好義さんの歌」というタイトルで演奏されたら違和感しか感じないから、イタリア人ってやっぱり変。

ラーメンで数字が取れなきゃ犬を出せ。

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3年前に伊豆を旅していたとき、「反射炉なんか世界遺産にして何が面白いんだよ」「あはははは」と思ってたんですけど、実現しちゃいました。元・伊豆の国市民としてはそれなりに嬉しいものではありますが、「反射炉って何を反射してるんだ?」という世界史の秘密にわたくし以外の世の中の人が気づいてしまうのは怖くもあります。こうなれば反射炉上にあるあの変な太郎左衛門像(まだあるのかな)も世界遺産の支店を目指すべきですな。

ああ、伊豆に行きたい!(が、こんなに頑張って日々働いているのに全然金が無い)

C.P.E.のマニフィカト。

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なんだこの異様にかっこいい音楽。
C.P.E.は精神高揚剤に恰好ですね。

例年この時期になるといつもそうなのですが、職業病的な要因で今年の私はいつにも増して死に瀕しています。もういいさー、俺なんてこのままんじゃっても。もう疲れた。
9月になっても多分忙しいんだけど、夏なんだからクラシック音楽を浴びるほど聴きたいなー。

そうそう、デアゴスティーニの『世界のオペラハウス名演コレクション』は定期購読することに決めましたよー。(世界のオペラハウスに主眼を置くといいながら、前回の『オペラコレクション』シリーズ(全65巻)の単なる続編でありそうな感じ)。今度こそヘンデルの作品を上演する劇場があるといいな。




C.P.E.はヘンデルやヴィヴァルディよりは一世代あとの人で、モーツァルトよりは0.5世代先であった時代の偉人です。











とにかくC.P.E.はとことんおっさん好みなイメージですね。大好き。
そんなわたくしが偏愛しているのは相変わらずプレトニョフのソナタ集ですけれども。


イイヴェイル。

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2017年の大河ドラマが井伊次郎法師直虎に決まったとか。
いやー、やめてーっ!!
ぜったいいい物語にならない。
誘致活動が盛んだという加藤清正とか島津義弘とかにしてやればいいじゃんか。
もしくは平安時代後期~、南北朝時代を経て江戸時代初期までの井伊氏の興隆を描いた年代記だったらそれなりに見応えのある物になるはず。

だが主演が柴崎コウと聞いて、○○妻が好きだった私は心が揺らぎます。

作る方も、テレビ版『白夜行』を作った人だそうですね。
あんな緊張感があるドラマだったらいいんですけど、と、ちょっとでも思ってしまう私がイヤ。
(今年の大河ドラマも3話ぐらいで観るのをやめてしまいました)

でも、次郎法師を主役にした小説は『女にこそあれ次郎法師』(梓澤要、2006年)と『剣と紅』(高殿円、2012年)は名作ですから、ぜひ読んでみてくださいね。
井伊家の悲劇は、井伊氏よりも更に古い由緒をもつ小野氏を家老に迎えてしまったことにあるのですけど、その小野和泉と小野但馬の親子の描き方が両書のきわだつ点でありました。




この動画で脇役扱いされている「椿姫」(ラ・トラヴィアータ、道を踏み外した女)というのも濱松城の女城主ですからね。





あーやだやだ。
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